okuyamaFuseの使い方分散KVSを使ったファイルシステム「okuyamaFuse」(2)(1/3 ページ)

分散KVSでファイルシステムを作ってしまった! 前回記事でfuseを使ったファイルシステム作成の前提を紹介しました。今回は、実際の環境を作って試してみましょう。

» 2013年07月22日 18時20分 公開

はじめに

 前回の記事は楽しんでいただけたでしょうか? ファイルシステムの仕組みとKVSがなぜファイルシステムにすると相性が良いかを説明しました。

 今回はokuyamaFuseをインストールして実際に利用していきたいと思います。

環境準備

 前回でも触れましたが、okuyamaFuseはfuseの仕組みを利用しています。そのため、fuseが利用可能になっている必要があります。筆者は環境として64bitのCentOS 5.8を利用しています。まだ筆者が動作確認を行った環境は少なくCentOSとRed Hat Linuxにとどまっています。できるだけどちらかの利用を推奨します。また、JavaおよびAntのインストールも完了しておいてください。Javaに関してはバージョン6以上になります。

fuseパッケージを導入する

 では、早速okuyamaFuse部分のインストール作業を進めていきます。まずお手持ちの環境にroot権限でfuseをインストールしてください。ここでは詳述しませんが、devel関係のパッケージも全てインストールしておきましょう。

$yum install fuse*
$modprobe fuse

Fuse-Jのビルド

 続いて、Javaからfuseライブラリを呼び出すためのソフトウェアである「Fuse-J」をインストールします。バージョンは2.4を利用します。以下のWebサイトからFuse-JのTarballをダウンロードしします。

 ダウンロードしたTarballを展開します。

$tar -zxvf fuse-j-2.4-prerelease1.tar.gz

JNIを作成

 展開したFuse-Jをビルドする前に、build.confにある「JDK_HOME=/opt/jdk1.5.0」が正しいかチェックしておきます。設定に問題がなければ、ビルドを進めましょう。

$cd fuse-j-2.4-prerelease1
$mkdir build
$make

 ビルドした後に、jniディレクトリ配下にlibjavafs.soが作成されていれば成功です。

Fuse-Jをセットアップする

$ant compile
$ant dist

 この操作で、distディレクトリの配下にfuse-j.jarが作成されていれば成功です。

okuyama環境作成

 ここまでの作業で、OkuyamaFuse環境の前提であるFuseを使う環境が整いました。次はいよいよOkuyamaFuse環境のセットアップです。

インストール

 Okuyamaのバージョン0.9.4を、下記Webサイトからダウンロードします。

 Zipファイルになっていますので、展開しておきましょう。

$unzip okuyama-0.9.4.zip

okuyamaFuseのインストールおよび、実行準備

 ここから実際にOkuyamaFuseをインストールしていきます。インストールディレクトリを変更する場合は適宜読み替えてください。

okuyamaFuseディレクトリを作成する

$mkdir /root/okuyamaFuse

okuyamaFuse実行環境準備

 okuyamaを展開したディレクトリから、以下のファイルを、上で作成したokuyamaFuseディレクトリにコピーします。

  • okuyama-0.9.4.jar
  • okuyamaFuse/okuyamaFuse-0.0.1.jar
  • lib/javamail-1.4.1.jar
  • okuyamaFuse/lib/fuse-j-2.4/lib/commons-logging-1.0.4.jar

 FUSE-Jビルド時の、以下の作成ライブラリも同様にコピーしておきます。

  • libjavafs.so
  • fuse-j.jar

マウントディレクトリ作成

 次に、okuyamafuseのマウント用ディレクトリを用意しておきます。

$mkdir /mnt/okuyamafuse

 これで準備は完了です。

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