コラム
» 2004年07月26日 06時58分 UPDATE

次世代プレイステーションはOpenGL系になる? (3/3)

[トライゼット西川善司,ITmedia]
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 もし、SCEが基本的な演算メソッド群をOpenMAXのライブラリの形で提供してくれるならば、サードパーティの開発者であっても最初からPS3の性能をフルに生かしたソフトウェア開発が行えることになることだろう。

 OpenMAXは当初、映像や音声のエンコード/デコード処理といったメディア処理系ライブラリの拡充がメインとなるようなので、意外にも最初はゲームとリンクしてこないかもしれないが、それでも、PS3の動画/音声関連機能には無縁ではないだろう。

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jn_sld27.jpg OpenMAXのブロック概念図

次世代ゲーム機戦争はOpenGL対Direct3Dの図式になるのか

 2004年3月、マイクロソフトはGDC2004にて、DirectX(Direct3D)を昇華して抽象化し、PCゲームとの透過的なゲーム開発を可能にする次世代開発プラットフォーム「XNA」を発表した。これは改めて言うまでもないだろうが、次世代Xbox、通称「Xbox2」の開発プラットフォームとなることが確実視されている。

 マイクロソフトはゲーム開発者たちを「XNA」という、マイクロソフトの遺伝子をもつグローバル開発プラットフォームで抱き込んでいく考えだ。

 KHRONOSグループのチェアマンを務める3Dlabsのニール・トレベット(Neil Trevett)氏はこう語る。

 「SCEはPS2のときに、APIやライブラリの構築に相当苦労したと聞き及んでいる。そして当初、十分なものが開発者に提供できなかったことが、PS2の開発が難しかったことの最大の原因だろう。より高度化、複雑化を果たすPS3では、SCEはあのときのような失敗はしたくないだろう」

 PS2が発売された2000年春。あのときは任天堂もマイクロソフトも、次世代機の投入が遅れに遅れていたので、PS2のスロースタートに実害がなかったのだが、今回、マイクロソフトはかなりの「やる気」モードでいる。

 「クロスプラットフォームでオープンスタンダード」という魅惑のキーワードはマイクロソフトのXNA作戦に対しての、開発者たちに浮気をさせない対抗策と取れなくもない。

 未だブラックボックスというイメージがぬぐいきれないXNAに対し、すでに現行版が存在するOpenGL/ES。もしPS3がOpenGL/ES+OpenMAXという構図なのであれば、開発者は今からでも予習が可能だ。そして蓄積したノウハウは携帯機器向けの開発にも応用が出来るので無駄にならない。うまくすれば、PS3はロケットスタートを決めることだって可能かもしれない。

 奇しくも、次世代ゲーム機戦争はDirectX(Direct3D)対OpenGLという構図になるのか。はたして……。

jn_dsc0012.jpg KHRONOSグループチェアマンを務めるニール・トレベット氏。「去年の同じ時期の2倍は忙しい。それだけ業界がOpenGL/ESに寄せる期待が大きいということで、評価されるべき事態なのだが(笑)」
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