時間の見積もりがうまくできなくて困る【実践編】シゴトハック研究所

仕事がスケジュールから遅れていますが、どのくらいの時間がかかるか見積もれないタカフミ君。ノリオ課長はExcelを使った仕事の見積もり法を伝授しますが……。

» 2006年07月28日 16時10分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]

 ヒロシ主任とタカフミ君は組織上はマサヨシ課長の下で仕事をしているのですが、現在ノリオ課長が推進している部門横断の新規事業プロジェクトにはメンバーとしてこの2人も名を連ねています。自部門の業務をこなしつつ“ノリオプロジェクト”の仕事も並行して進めなければならず、ヒロシ主任もタカフミ君もヒーヒー言っています。

 良いと思ったことは前例がなくてもガシガシ進めていく“やり手”のマサヨシ課長とは対照的に、ノリオ課長は一言で言えば浪花節的リーダーシップで部下の心を掴んでいます。ノリオ課長を慕う若い社員も少なくありませんが、担当部署は赤字にあえいでいます。そんなこともあり、今回の新規事業にかけるノリオ課長の意気込みは並々ならぬものがあるようです。

 今日はノリオプロジェクトの週次進捗ミーティングの日。いつものように集まったメンバーが一人一人担当作業の進捗を報告していきます。

ノリオ課長 ……じゃぁ、次はタカフミ君、よろしく。

タカフミ君 えー、僕の担当作業は市場動向の調査とで、今週はアンケート項目を固める予定なんですが、実はこの作業は先週に終えている予定でした。

ノリオ課長 そうか。今週はちゃんと終えられそうなのかな? どんな感じ?

タカフミ君 はぁ、そうですねー。けっこうデカい作業なんで、通常業務の合間にやるには手に余るんですよねー。それにいつも想定外の突発作業が入ってきてですねー。

マンガ:ふじたきりん

ノリオ課長 全部でどれぐらいの時間がかかりそうかのメドはついているのかな?

タカフミ君 いやぁ、なんせデカいんで……、10時間、いや20時間? うーん、わかんないっすねー。

ノリオ課長 ふむ、困ったね。仮に10時間としようか。その10時間のうちどれくらい終わっているのかな? もしくはあと何時間あれば終わりそう?

タカフミ君 えー、そんな細かいところまで計算してないですよー。

ノリオ課長 そうか。よし、これは大切なことなのでみんなもよく聞いてくれ。忙しい中で集まってもらっているわけだから、少しの時間でも有効に使って少しでもプロジェクトを進められるようにしたいんだが、そのためにはどうすればいいと思う?

ヒロシ主任 ハイ! 大きな仕事を小さな単位に分けて、10分とか15分でも進められるようにするといいと思います。

ノリオ課長 ふむ、そうだね。じゃぁヒロシ主任に質問。小さな単位に分けた仕事それぞれが、どれくらい時間がかかるかをなるべく正確に見積もりたい。どうしたらいいと思う?

ヒロシ主任 ハイ! わかりません!

ノリオ課長 早いな。そしたら今日はちょっと時間を見積もる話をしようか。

 ということで、ノリオ課長はExcelを使って時間を見積もるコツをメンバーに伝授します。

ヒロシ主任 なるほど! 普段から自分がどんな作業にどれだけの時間を必要とするのかという数字を持っておけばいいわけですね。

タカフミ君 ノリオ課長が言うようにExcelで作業記録シート作れば分かりやすいし、マクロで定形作業は自動化できるからよさげですね。

ヒロシ主任 へー、そんなことができるのか。

ノリオ課長 よし、次回からはメンバー全員が同じ作業記録シートを使って作業を記録するようにしようじゃないか。タカフミ君、そんなに凝らなくてもいいから、いま私が話したような作業記録シートをExcelでササっと作ってくれないか。

タカフミ君 えー!

ノリオ課長 その代わり、今タカフミ君が抱えている作業はヒロシ主任にも手伝ってもらうようにしよう。いいよな、ヒロシ主任?

ヒロシ主任 ハ、ハイ! かしこまりました。

タカフミ君 まー仕方ないか。わかりましたー。

タカフミ君のつぶやき

 よくよく考えてみればExcelって計算ツールなわけだから、お金のほかにもおよそ数字であるものは全部計算できるわけだよな。時間もしかり。なるほど。作業記録シートは毎日使うツールになるから、毎日使いたくなるようにいろいろ工夫しなくちゃだな。よし、いっちょう作ってみるか!


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