「Yahoo!ニュース」のレーティング機能って使った?

国内最大のアクセス数を誇る「Yahoo!JAPAN」。トップページ右側にあるトピックスの確認を日課にしているビジネスパーソンも多いだろう。1月9日にはトピックスを含む「Yahoo!ニュース」をリニューアルした。

» 2007年01月16日 19時01分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 国内最大のアクセス数を誇る「Yahoo!JAPAN」。トップページ右側のトピックスは、いわば新聞の一面記事だ。トピックスを確認することで世の中の流れをチェックするビジネスパーソンも多いだろう。1月9日にはトピックスを含む「Yahoo!ニュース」をリニューアルした。新機能の使い方を紹介する。

Yahoo!ニュース

 まず変わったのはレイアウトだ。Yahoo!ニュースのトップページにアクセスすると、左上に「ニュース」「トピックス」「写真」「動画」「地域」「リサーチ」「ポピュラー」と7つのタブが表示されるようになった。

左上に7つのタブ
タブ 内容
ニュース 各ニュースの見出し一覧をチェックできる。同じようなニュースをシステムで選別して、まとめて表示している
トピックス 各配信元からのニュースを一覧表示。常時4〜5人程度のスタッフがピックアップしている
写真 写真付ニュースの紹介。カテゴリごとにニュースを自動ページ送りできる
動画 日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日といった各テレビ局のニュース動画を配信
地域 全国紙の地方版や地方紙による地域ごとのニュースを集めた。全国47都道府県をカバーする
リサーチ 「意識調査」「番付」「クイズ」といった読者参加型のコンテンツを集めた
ポピュラー リニューアルで機能追加した「レーティング」によるランキングやアクセスランキングを確認できる

 最も大きな機能追加は、各ニュースごとの「レーティング」と呼ばれる評価機能。通常ニュースは「わかりやすい」「詳しい」「興味深い」「誰かに教えたい」「びっくりした」の5項目を5段階で評価する。写真の場合は「わかりやすい」「詳しい」の代わりに「美しい」「珍しい」の2項目が入っている。

 ただし、レーティングといっても実際に評価に参加するユーザーは現段階ではそれほど多いわけではない。評価項目も必ずしも適切な評価軸となっていない可能性もある。また、Yahoo!JAPANでも「将来的にはより適するものに変わる可能性がある」と話す。とはいえ重要なことは、レーティングによる「ポピュラー」が、これまでYahoo!ニュースで行ってきた方法とは異なるフィルタリングによることだ。

レーティングのインタフェース

 Yahoo!ニュースを担当する宮坂学メディア事業部長は、「これまではユーザーのアクセス数のほか、新聞社など配信元から送られてくる記事本数などから出来事の重要度を判断していた」という。注目度の高いYahoo!JAPANトップページのトピックスに掲載する際は、さらに担当スタッフの“編集勘”などもニュースを取捨選択する重要な要素になっていた。新たに始まったレーティングによって、アクセス数やトピックスごとの記事本数、スタッフの編集技術以外に、読者によるニュース選別機能が備わった――というわけだ。

ヤフーの宮坂メディア事業部長
ためしに、ITmediaの記事「IE 7が1億インストール達成」を評価。「記事は、興味深かった。もう少し詳しく知りたかったかな(苦笑)」(宮坂氏)

 レーティングに次ぐオススメは、「写真」のタブからアクセスできる「自動ページ送り」機能だ。写真付記事の「国内」「海外」「経済」「エンターテインメント」「スポーツ」「テクノロジー」「地域」といったカテゴリごとに写真付記事を2秒、5秒、7秒間隔で切り替えられるのだ。写真付の記事は眺めているだけでも飽きないので、こうした工夫は面白い。このほか、Yahoo!JAPAN IDでログインすればMy Yahoo!などで利用しているRSSリーダーもYahoo!ニュースで確認できるようになった。

自動送り機能
RSSリーダーも搭載した

 なお、Yahoo!JAPANのメディア事業部では、Yahoo!ニュースのスタッフによるブログも開設しており、Yahoo!トピックスに掲載したニュースでアクセスが多かった記事などを公開している。また、2006年11月からはソーシャルニュースサイト「Yahoo!みんなのトピックス」もオープンした。


 Yahoo!ニュースは1996年7月にサービスを開始して以来、月間30億ページビューを背景に広告モデルのビジネスで成り立っていた。インターネット上にあるニュースの量・質ともに低いレベルの時代であれば、訪れたユーザーはYahoo!JAPANに掲載されているニュースだけ見ていればよかった。いわば、Yahoo!JAPANの中だけで満足できたのだ。

 「10年前と比較すると最近はニュースの総量が増えている。新聞社や出版社だけでなく、アルファブロガーなどもニュースを書くようになった。もっと深くニュースを知りたいユーザーのためにも、Yahoo!ニュースが外部サイトのリンクを張って、橋渡し役になればいい」(宮坂氏)

 「今回のリニューアルで最も大きい変化は、これまでサイト内を循環させていたユーザーを、少なくともニュースに関しては外部にも誘導するという方針に決まったこと」だと宮坂氏。今後は、ソーシャルブックマークやブログツールなどを開発し、外部と連動するサービスをリリースしていく予定だという。

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