長期プロジェクトの管理に、「超」整理手帳を使う リレー連載・今日から始める手帳選び(8): (2/3 ページ)

» 2007年01月23日 20時21分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

“差し迫ってはいないが重要な仕事”をどう片付ける?

 自分の仕事のうち、重要な仕事は大きく2つのタイプに分けることができます。1つめは「すぐにやらなくてはいけない大事な用事」、2つめは「すぐにではないが、そのうちやらなくてはいけない大事な用事」です。

 私の場合、1つめは問題ありません。時間がないとなれば頑張りますから、なんとか仕上げます。問題は2つめ。このタイプの仕事は「まだ締め切りじゃないから、後回しにしよう」となりがちな上、時間や手間がかかる仕事なことが多いのです。ちょっと時間が空いて「あの仕事やろうかな?」と思っても、差し迫った目前のほかの仕事を優先してしまったり、「もっとまとまった時間があるときにやろう」と思って後回しにした結果、締めきり間近になって慌てて片付ける羽目になり、悔いの残る結果になる、ということが少なからずありました。

 今回はスパンの長いプロジェクトなので、数週間単位の締めきりも多く、「目前には迫っていないが大きなタスク」が複数発生しています。苦手な2つめのタイプの仕事をどうやって片付けるか? そのために「超」整理手帳を使うことにしました。

 「超」整理手帳は1ページ1週間、見開き2週間の作りなのですが、ページの上部に余白があります。はっきりした締め切りが決まっていない仕事でも、「○月の第何週くらいには仕上げておきたい」という程度の締めきりなら自分で設定できます。そこで上部の余白に、「この週に片付けたい仕事」を書いておくのです。また、大きなToDoがある場合は、適当なサイズにブレイクダウンし、この欄に書いておきます。

 手帳を開くたびに2週間分余白が目に入り、これが適度なプレッシャーになります。「あの件は今週中に絶対片付けないとまずい」「来週に向けてそろそろこの仕事の仕込みをしておこう」というアラートになるので、適当なタイミングでまとまった時間を確保して大きなタスクを片付けるようになりました。

 なお手帳によっては週単位の余白を下に取ってあるものもありますが、この余白は上にあるほうが効果的です。不思議なもので、人の目は下にあるものだと、“見ないふり”ができてしまうんですよね。ささいなことですが、面白いなあと思った発見でした。

「超」整理手帳で“なんちゃってGTD”

 「超」整理手帳には、手帳本体やカンガルーホルダ(詳しくは後述)の他に手帳本体と同じサイズの「todo list」と、A6サイズで方眼の「idea memo」という付録が付いてきます。

photo 「超」整理手帳の付録、todo listとidea memo。todo listは「超」整理手帳と同じサイズ、idea memoはA7サイズ
photo todo listの記入欄は左から「month」「date」「todo」「check」

 私の場合、todo listにやるべきことをすべて書き出しています。仕事でも私用でも、やらなくてはいけないことができたらすぐにメモ。立ったまま書くことも多いので、かなり汚い字で殴り書きしてありますが、自分さえ読めればOK。

 todo listの記入欄は左から「month」「date」「todo」「check」となっています。明らかな締め切りがある場合はmonth/date欄に書いておきますが、大抵はtodo欄に用件だけ書いておきます。

 終わったものから線を引いて消していきます。month/date欄が空いていれば、終わった日付をそこに記入。todo listは週に1度など適当なタイミングで更新して、最新版にアップデートしておきます。すぐにできるものはその場で片付けてしまえばいいのですが、このとき、時間がかかりそうなものは、todo listから手帳本体に引っ越しをし、“このあたりの週には終えておきたい”と思うページの上部余白に書いておきます。

 いわば“なんちゃってGTD”ですが、todo listと手帳上部余白の組み合わせは、今のところなかなか有効。これのおかげで、「締めきりのスパンが長くて重要な仕事」に対する苦手意識はかなり薄れたと思います。


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