情報を“人”で管理――「InterConnect 2007」

マイクロソフトの「InterConnect 2007」は、「人」単位で情報を記録できる。ブログやWebメールに似た投稿画面からメモを入力し、連絡先はOutlook 2007との共有が可能だ。

» 2007年01月24日 10時11分 公開
[吉田有子,ITmedia]

 クライアントに助言するコンサルタントや教師など、「人」単位で仕事の記録をつけたい職業についているなら、「Microsoft Office InterConnect 2007」を利用してみるといいかもしれない。これは人単位で情報を管理するソフトウェアだ。

 InterConnect 2007は、「Outlook 2007をパワーアップさせるツール」だと考えることもできる。事実、Outlookがないと利用できない。メールのやりとりの多い相手について、メールだけでなく、その相手について自分が書いたメモや、相手についての趣味や経歴などの詳しい情報もまとめて蓄積・閲覧ができることが特徴だ。

 マイクロソフトは1月23日、報道関係者向けのセミナーで、InterConnect 2007について解説した。

 InterConnect 2007を利用するためには、Outlook 2007をインストールし、かつPOP3形式のメールアカウントの登録を完了する必要がある。IMAP形式には対応していない。単体で販売されるほか、「Office Ultimate 2007」に含まれ、またOutlook 2007とセットの「Office Outlook 2007 with Microsoft Office InterConnect 2007」としても販売される。

 発売日は「the 2007 Microsoft Office system」と同じく1月30日。Windows XP/Vistaに対応し、単体の価格は通常版が6600円、アップグレード版が3800円、アカデミック版が3300円。

 インタフェースは大きく3つ。メモを作成できる「記録帳」、名刺が並ぶような形でアドレス帳管理ができる「連絡先」、自分の名刺をデザインできる「デザイナ」に分かれている。

 記録帳には、ブログやWebメールに似た投稿画面があり、件名と連絡先、本文とカテゴリを入力できる。情報をどこに入力しようか迷う必要がない。カテゴリはあらかじめ「ビジネス」「プライベート」「重要」に分かれており、カテゴリを追加したり、1つのメモに複数のカテゴリを指定したりもできる。

記録帳の投稿画面

 メモには定型の情報を繰り返し入力するためのテンプレートを用意することも可能で、画像の挿入もできる。メモはWord 2007と連携してブログに投稿することも可能。

 連絡先はOutlook 2007と共有できるほか、さらに追加して経歴や趣味も入力できる。これによって「同じ趣味の人をまとめて閲覧するなど、自分でも意識していなかった知人間のつながりを発見できる」(インフォメーションワーカービジネス本部の田辺泰之氏)という。

 さらに、関連するソフトウェアとして、PDAとの連携や、Windows Vistaのサイドバーに表示してInterConnect 2007に入力できるガジェット、同社の地図サービス「 Virtual Earth 」と連動して、地図上に連絡先の住所を表示する機能などを準備中だ。

地図上に連絡先の住所を表示
PDAで表示する

 InterConnectは米Microsoft本社ではなく、日本で開発した。開発チームが運営するブログ「InterConnect Blog」では、InterConnectを利用したブログによるレビューを募り、優秀なレビューを表彰。受賞したレビューでは、具体的な利用方法を報告するほか、追加してほしい機能として「名刺のOCR」や「SNSとの連動」が挙げられていた。

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