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» 2007年06月22日 14時26分 UPDATE

シゴトハック研究所:実践!シゴトハック:自分で立てた予定を守る(3)【解決編】

「ペア・スケジューリング」は、セットで「ペア・ミーティング」を行うのがお勧めです。ホットミーティング/コールドミーティングのそれぞれの効果を見ていきましょう。

[大橋悦夫,ITmedia]

今回の課題

 ペアを組んで仕事をする上で注意すべきことは?

 コツ:「やって当然」を持ち上げる


 前回は「ペア・スケジューリング」という方法をご紹介しました(6月15日の記事参照)。文字通り、ペアでお互いのスケジュールを見せ合うことによって、次のような効果が期待できます。

  1. 「自分では何とかなるだろう」と思っている見通しに説明責任が生まれる
  2. 相手にとって役に立ちそうなアドバイスの余地があれば伝えることができる

 ここでいう「説明責任」と「アドバイス」は、ペア・スケジューリングとセットで行われる「ペア・ミーティング」の場でやり取りされます。ペア・ミーティングには、次の2種類があります。

  1. ホットミーティングは、文字通り顔をつきあわせて行うもの
  2. コールドミーティングは、オンライン上で行うもの

 それぞれについて見ていきましょう。

ホットミーティングはお互いの予定に“ツッコミ”を入れ合う

 ホットミーティングは、実際に顔をつきあわせて、お互いの予定についてすり合わせをする目的で行います(6月8日の記事参照)。具体的には、1つのPCを、あるいはめいめい自分のPCを見ながら、Googleカレンダーなどでお互いの予定を確認しつつ進めます。

 まず一方が、その日の予定を話し、その間にもう一方が、必要に応じて“ツッコミ”を入れます。あるいは、“ツッコミ”を入れられる前に、自分なりにどのように進めようとしているかを先に表明してもよいでしょう。いずれの場合も、このミーティングの場でその日の自分の予定を相手にきちんと説明できれば、本人も安心できます。

 「このタスクは昨日の続きなので30分あれば十分かなーと」

 もし、説明をする中で、不明確なことや不安があることに気づけば、その場で相手にアドバイスを求めることができるでしょう。

 「実は具体的な進め方がいまいちイメージできていないんだけど、何か良いアイデアはある?」

 お互いに先輩・後輩など社歴の違いがあったとしても、チームメンバーという意味では立場は同じであるため、フラットなコミュニケーションが交わせるはずです。言い換えれば、気を遣わなくて済むわけです。そして、相手からアドバイスをもらえば、そのお返しに自分でも何か相手に役に立つアイデアを提供しようという気になるものです。

 相方の予定に対して、特に問題がなさそうな場合は、期待を言葉にして伝えるようにします。筆者たちの場合は、お互いに原稿を執筆するという仕事を共同で進めているため、「完成したら見せてください、楽しみにしてます」といったことを伝えるようにしています。一見ベタではありますが、相手にとってはその仕事を進める上でのモチベーションになります。

コールドミーティングでは「やって当然」を持ち上げる

 一方、コールドミーティングは、オンライン上で黙々と行うものです。とはいえ、チャットなどを使ってリアルタイムに行うのではなく、グループウェアやイントラブログなど、お互いが閲覧できるオンライン上のスペースに、仕事の進捗を書きこむことで行います。作業記録をペアの相手にも見えるところに書いていくことになります。そして、それぞれが都合の良いときに相方の記録をチェックし、必要に応じてコメントを残すことで、非同期にコミュニケーションを取り合います。

 筆者たちは、はてなグループの日記を活用しています。何か1つタスクを終えるたびに、その旨を書き込んだり、「思ったより時間がかかった…」あるいは「スムーズに進められた!」などの所感をアップしていきます。これらは言わば作業記録ですから、「独り言」のようなものですが、それを相方が見ようと思えば見られるところに書いておくことで、思わぬフィードバックがもらえることがあります。「まぁ、そういう日もありますよ」あるいは「予定通りに終わりましたね」といったコメントがあれば、心強く感じられるでしょう。

 見ているのは相方一人だとはいえ、最初のうちは、このような個人的なことを書くのははばからました。でも、お互いに同じようなことをしているために、次第に慣れていき、仕事の合間に相方の日記を読むのは思いのほか面白いことに気づきました。そこには自分と同じように、時には思い通りに進められずに、苦しんだり悩んだりしながら仕事に取り組んでいる相方の様子が克明に記録されています。仕事はいつも予定通りに進むとは限りませんが、それは自分だけではない、ということがリアルに伝わってくるのです。

 また、ちょっとした思いつきやお互いの仕事に役に立ちそうなサイトを見つけた場合も、同じようにこの日記に書いておくことで、相方が手すきの時にこれをチェックし、翌日のホットミーティングの際にすり合わせをする、といったこともあります。

 チームで仕事をしていたとしても、自分に割り振られた仕事は「やって当然」という側面があります。とはいえ、それなりの努力と時間を費やすものですから、誰しも無意識にそれを認めてほしいという欲求を抱えているものです。ペア・ミーティングを通して、この「やって当然」という実績を認め合うことで、この欲求が満たされ、お互いのやる気を高くキープするうえでの後押しになるでしょう。

 次回は、ペア・ミーティングを行うことで得られる副次的効果についてご紹介します。

筆者:大橋悦夫

仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『「手帳ブログ」のススメ』がある。


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