チームメンバー間でシゴトハックを交換しあうコツは?【問題編】シゴトハック研究所

文書にしたり言葉にして伝えるのが難しい微妙なノウハウ。これらを共有するには、例えば外回りであれば同行するのが一番です。ではデスクワークなどでノウハウを共有するにはどうすればいいでしょう。

» 2007年07月12日 13時49分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]

 今日は、ヒロシ主任の客先訪問にカホコさんが同行。これまでベールに包まれていたヒロシ主任の営業トークが明らかになります。

    マンガ:ふじたきりん

カホコさん ヒロシ主任、かなり日焼けされてますねー。

ヒロシ主任 しばらく夏のような毎日だったからねえ。最近はようやく梅雨らしくなってきたけど。

カホコさん それだけ外にいらっしゃれば、いろいろな営業ハックがあるんじゃないですか?

ヒロシ主任 おー、やはりそう思うよね。

カホコさん 例えば、携帯電話を使いこなしたりとか、夏の暑さをうまくしのぐコツとか。

ヒロシ主任 あぁ〜、そういうのはぜひ知りたいなぁ(笑)。

カホコさん あれ?

ヒロシ主任 私の場合は人と話してなんぼなので、そこは得意なんだけど、機械系はちょっとね……。

カホコさん なるほど、会話ハックですね。

ヒロシ主任 まぁ、そうかな。あ、このビルだね。ちょっとロビーで一休みしよう。

カホコさん あ、ちゃんと10分前に到着してますね。これは移動ハックじゃないですか!

ヒロシ主任 いやぁ、汗っかきなんで、夏場は早めに現地に着いて涼むようにしてるんだよね。

カホコさん なるほど、切実ですね。

ヒロシ主任 それから、今日のご担当は雑談が長くてね。いかに相手を不快な気持ちにさせずに話を切り上げるか、というのがテーマなんだ。

カホコさん それもまた切実ですね。

ヒロシ主任 営業は切実なんだ。

カホコさん 具体的にはどういうワザがあるんですか?

ヒロシ主任 例えば、出された飲み物が冷たい飲み物であれば、ストローでズズーって音を立てて飲み干す。

カホコさん 割とあからさまですね。

ヒロシ主任 さじ加減が難しいんだけど、相手が違和感を覚えるノイズでありながら、不快に思う一歩手前のレベルにとどめるんだ。

カホコさん ひゃぁ、奥が深い!

ヒロシ主任 経験を重ねれば極められる。今日さっそく実地訓練しよう。あ、そろそろ時間だね。

 訪問を終えて帰社したヒロシ主任とカホコさん。マサヨシ課長がその報告を受けています。

ヒロシ主任 ……というわけで、楽々電器さんとは下期も引き続きご契約いただけることになりました。

マサヨシ課長 ウム、それはよかった。おつかれさま。ところで、カホコさんも一緒だったんだよな。

カホコさん はい、下期からは私も楽々電器さんのお仕事をすることになったので、ご挨拶も兼ねて。

マサヨシ課長 何か新しい発見はあったかね?

カホコさん 会話ハックですね。ストローでズズーっと……。

ヒロシ主任 カホコさん! そ、それは……。

マサヨシ課長 ストロー?

ヒロシ主任 いえ、あの、楽々電器のご担当の方がいつも話がやたらと長いものですから……。

マサヨシ課長 あぁ、話を切り上げるハックか。なるほど(笑)。何であれ、それぞれが持っているシゴトハックというのは、改めて情報交換の場を設けなくても、というより、むしろそういう場ではないからこそ、うまくいくのだろう。

ヒロシ主任 確かに、それはそうですね。

マサヨシ課長 今回のようにチームメンバー同士でシゴトハックを交換する上ではもう1つ注意すべきことがあるぞ。

筆者:大橋悦夫

仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『「手帳ブログ」のススメ』がある。


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