黄色い紙は自分用文具王の「B-Hacks!」

筆者は色付きのコピー用紙を用途に分けて使っている。たとえば「黄色は自分用」と決めているのだ――。

» 2007年11月28日 12時30分 公開
[高畑正幸,ITmedia]

 筆者の会社には、コピー機の横に色付きのコピー用紙が用意されている。コピー用なのでどれも薄い配色だが、ピンク・黄・黄緑・水色とあるのだ。主にダンボールなどの表示として使用する際などに中身を区別するためのもので、常に一定量のストックがある。

 筆者は勝手に「黄色は自分用」と決めて使っている。たとえばこんな風だ。

  • 自分のアイデア出しや企画の途中書類は黄色
  • ToDoと人から頼まれた仕事はグリーン
  • 部下への指示伝達事項はブルー
  • 講演の依頼など、特殊な仕事はピンク

 デスク上の紙はほとんどが白。自分が色付きの用紙を使えば、ほかの紙と混ざってもすぐに見つかる。逆にコピーやプリントアウトする場合は、たとえ自分のためのでも色付き用紙は使わない。手書きの未整理ネタを見つけやすくするためでもある――というわけだ。

黄色は“覚醒水準”が上がる?

 使用枚数はアイデアメモとして使う黄色が圧倒的に多い。黄色はデスクに置いただけで目立つし、自分の“覚醒水準”が上がる気がする。また、毎回この用紙を使っていると、この用紙を出した時点で自分のモードがスイッチする感覚があるのだ。ブルーやブラックの筆記具とのコントラストが強く、イメージが自分にハッキリと入ってくる感覚も気に入っている。

 得意先との面談にも黄色でメモ書きし、その場でアイデアや内容を整理したりする。それをそのまま相手に渡すこともあるが、これも確実に印象に残る。黄色い紙に違和感を覚える人もいなくはないが、客先の記憶には確実に残るので、それも良しとしている。最近は筆者のやり方が定着してきのか、目の前でカバンを探りながら「確か……黄色い紙、黄色い紙」と言いながら筆者が渡した書類を探す人もいたりする。

筆者が実際に使っている黄色のコピー用紙
ほかの用紙と混ざっても見つけやすい

 グリーンはToDoや依頼事項などすぐ使うメモ。終了したら基本的には捨てるので、デスク上には数枚しかなく、これも見つけやすい。ただ、現在進行形の仕事が多いので、1日に何度も参照する。

 同僚への指示連絡事項はブルー。同僚のデスクで紛失されないための配色である。この紙を使うのは筆者ぐらいなので、伝達用だということを理解してもらっている――と、一応使い分けているのだ。

 米国では、リーガルパッドな、黄色い紙はメモや草稿に使い、正式書類を白にするということになっていると聞く。筆者の考え方もかなり近い。黄色い紙の代わりにリーガルパッドを使っても、目的は同じだ。ただ、リーガルパッドは、サイズがA4とは若干違うし、黄色の発色がキツイ。それに、罫線の太さや濃さが筆者には合わなかったし、紙質もほとんどの製品があまりよくなかった。そんなわけで、筆者はリーガルパッドを使っていない。何よりコピー用紙の方が安いし。

多色は混乱のもとにもなる。自分だけで始めるのが吉

 注意するべきなのは、一度にたくさんの色を採用しないこと。たくさんの色を使おうとすると混乱するだけだ。たとえば、まずは黄色い紙だけを導入して、色違いの紙に慣れ、ハッキリと用途が固まってからほかの色を採用していくのがオススメ。オフィスでみんなが使い始めると結局また混乱するので、ほかの人と共有せずに黙って自分だけのルールとして使うのがコツだったりする。

 色付きの用紙が用意されている職場というのが特殊かもしれないが、効果は大きいので、手近になければまずは黄色の紙だけでもひと束用意してみてはいかがだろう。A4サイズ500枚で、1000円以下から入手可能。自分で買うなら目に優しいクリーム色などもオススメだ。

今週の「B-Hack!文具」
文具 販売元 価格
コピー用紙 アスクル 100枚450円〜

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著者紹介 高畑正幸(たかばたけ・まさゆき)

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 1974年、香川県生まれ。図画工作と理科が得意な小学生を20年続けて今に至る。TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連覇中の文具王。現在は文具メーカーに勤務、文房具の企画開発を行っている。2006年「究極の文房具カタログ」上梓。文具サイト「TOWER-STATIONERY」を主催。


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