IE 8はアドレスバーの変更とクラッシュ対策も

IE 8には、偽サイトを見破る役に立つ「Domain Highlighting」や、アドオンがクラッシュしてもブラウザをクラッシュさせないLoosely-Coupled IEなどの新機能もある。

» 2008年03月12日 17時41分 公開
[ITmedia]

 先週β版がリリースされたInternet Explorer(IE)8は、「Activities」「WebSlices」などの新機能やWeb標準対応が目玉となっているが、そのほかにもアドレスバーが変更され、クラッシュ対策機能Loosely-Coupled IE(LCIE)が加えられている。IEチームがブログで解説している。

 ブログによると、アドレスバーの変更で最も目立つのは「Domain Highlighting」という機能だ。この機能は、ユーザーが閲覧しているWebページのドメイン所有者と思われる部分を強調表示する。ユーザーが偽サイトの真の所有者を特定する役に立つと同チームは説明している。

Microsoftの偽サイト。真のドメインである「example.com」が強調表示されている

 この機能はユーザーやWebサイトがオフにすることはできないが、ユーザーがアドレスバーにカーソルを合わせるか、アドレスバーをクリックすると強調表示は「消える」ため、ユーザーは強調表示に煩わされずにURLを編集できるという。

 またIE 8のアドレスバーは複数行にわたるURLのペーストにも対応する。長いURLを電子メールで送信すると改行を入れられて数行に分かれてしまうことがあるが、IE 8ではそのような状態のURLをそのままペーストできる。

 アドレスバー内でクリックしたときの動作も変わった。IE 8ではシングルクリックでアドレスバー内にカーソルが表示されてURLを編集でき、ダブルクリックでURLの一部(スラッシュなどで区切られた部分)が、トリプルクリックでURL全体が選択される。

 さらに、アドレスバーのオートコンプリートがなくなった。IE 7ではこの機能はデフォルトでオフになっていたが、IE 8では削除された。

 一方、LCIEは、IEの信頼性や性能を高めるための内部的なアーキテクチャの変更という。ブラウザフレームをタブから切り離して、より独立させることで、IEアドオンがクラッシュしたときにIEが影響を受けにくくなるようにしている。

 現在、IEはサードパーティーのIEアドオンとプロセスやメモリアドレススペースを共有している。このため、アドオンがクラッシュするとブラウザ全体がクラッシュしてしまう。MicrosoftがWindowsのエラーリポートを調査したところ、IEのクラッシュの70%以上はサードパーティーのアドオンが原因だったという。LCIEはこうした問題に対処するものだ。

 また、ブラウザクラッシュ時にタブを復元する新機能「Automatic Crash Recovery」も追加されている。

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