アルファブロガーになりたくて──アウトプットにこだわる「CREAMU」川下さんひとりで作るネットサービス(2/2 ページ)

» 2008年03月21日 17時35分 公開
[田口元,ITmedia]
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「アルファブロガーになりたくて」

 「アルファブロガーになりたくて、自分から志願したのです。珍しいケースだったようですが(笑)」。川下さんが運営するブログ「CREAMU」はWeb制作に関する情報を集めたものだ。2005年に開設し、2007年に有名ブログのネットワーク、アジャイルメディア・ネットワークに加入した。ネットワークに加入して感じたのは「ビジネスで成果を出している人が多いな」ということだった。

 「今考えると失礼なのですが、ブロガーは『遊んでいる人』というイメージがありました」。しかし実際に有名ブロガーに接してみると、「思ったよりもずっと、ちゃんとしたビジネスパーソン」だった。たくさんの人にブログを読んでもらって自分のブランドを作り、企業とビジネスを仕掛けていく、そうした姿に川下さんはあこがれた。自分もそうなりたい、と強く願った。

 ブログを書くのは主に出社前。朝、起きたら海外のブログやソーシャルブックマークサイトからWeb制作に使えそうな情報をピックアップして紹介する。 「ただ、これらはいわゆる二次情報です。本当はオリジナルの記事をもっと書きたいですね」

 そう考える川下さんの原体験には、「あなたの生活を刺激するインテリアショップ10選『10 interior shops exciting your life』 | CREAMU」という記事がある。インテリアショップをまわるのが趣味という川下さんが自分でまとめたものだ。この記事は「はてなブックマーク」で500を越えるブックマークを集めた。とにかくうれしかった、という川下さん。こうした記事をたくさん書き、月間100万PVのブログを目指したいという。

「どんなにがんばっても上には上がいる」

 川下さんの趣味は多岐にわたる。小さいころは「Paul Smith」のようなお店を持ちたくてファッションデザイナーを目指していた。今でも服は大好きだ。学生時代には音楽にはまった。バンドを組んでギターとボーカルを担当した。自分で曲も作った。その曲を公開するためにホームページを作ったのが最初のWeb制作だった。最近はインテリアショップをまわって自分の部屋を充実させることに余念がない。

 仕事帰りにはカフェに寄って考え事や読書をすることも多い。考え事をするときはとにかく書く。ロディアのメモ帳とラミーのボールペンを愛用している。仕事で学んだこと、今日気づいたこと、将来何をしたいか、などを書きとめていくことで頭の中を整理するという。

 好きな言葉は京セラ創業者・稲盛和夫氏の「ビジネスとは“魂のほとばしり”である」。「恥ずかしがり屋なので普段はクールでいようと努めていますが(笑)、本当はアツイことが好きなんです」。川下さんは笑いながらそう話す。

 ネット、ブログ、音楽──さまざまな活動をする川下さん。やる気がでないときはどうするのですか、と聞いた。少し考えた後に、やる気のないときはあまりないかもしれません、という答え。「受験のとき、すごく頑張ったのですが、どんなにがんばっても上には上がいるということを知りました。その経験が今でも染み付いています。どんな世界でも上には上がいます。僕にできることは、とにかく夢に向かって努力し続けることなのです 」

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