音声認識ソフトで英語学習するのだシゴトハッカーズ(2/3 ページ)

» 2008年08月28日 12時40分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

大橋 アナログですが、少し大きめの単語カードを使って、自分だけの教材を作ることです。オモテ面に「The president( )( ) the state of the economy. 言及する」のように虫食いクイズを書いて、ウラ面に「touched on」などと「答え」を書きます。こうして、クイズ形式にすることで、本当に覚えているかが確かめられますし、後から類義語などを知った場合には、ウラ面に書き足すことで、ボキャブラリーを増やすことができます。

 単語は用例と一緒に覚えた方がいいので、EREKを使って、なるべく多くの用例に当たるようにしています。例えば、写真の下部にある「it's Al Gore,...」はEREKから拾った例文です。

 単語カードなので、完全に覚えきったカードはリングから外していけば、残るのは未習得の単語や表現ということになるので、達成感も得られると思います。

佐々木 僕は英会話が苦手だったので、留学時代にアメリカ人用の音声入力ソフトで自己訓練したことがあります。だいたいアメリカ人で、98%程度認識される音声入力ソフトなのですが、私がやると8%程度しか反応しなかったのです。30%くらいまで認識されるよう訓練したら、米国人にも発音を理解してもらえるようになりました。

 ここまでやる必要はないと思うのですが、今では、『えいご漬け』(プラト)のソフトに、これをごく簡易にした機能がありますから、そちらを利用するのがいいかと思います。


Biz.ID なるほど、音声入力ソフトでフィードバックを得るって面白いですね。オンラインの学習ソフトはどんなものがお勧めなのでしょうか?

佐々木 私としてはやはりiKnow!です。無料なので手軽に取り組めますし、オンラインですからインストールしたりする手間もなく始められます。特によいと思うのは、ディクテーションができることです。ディクテーションという勉強は、なかなか一人でやると続きませんし、初学者が紙で始めるにはハードルが高いのです。

Biz.ID さて、佐々木さん、大橋さん、継続して学習していくためのポイント、最後に補足をお願いできますか。

大橋 常に最終ゴールを確かめることだと思います。目的地を見失うと、やる気も消滅してしまうので、なぜ自分がそこに到達したいのか、その先に何があるのかをイメージすること。例えば、ストレスなく英語の読み書きができるようになった未来の自分が、何をしたいのかを今の時点で紙に書いておくといいと思います。勉強を続ける過程で、この内容が書き換わっていくかもしれませんが、目に見える形にしておくことで、今を走り続けやすくなります。

佐々木 「慣れは軽蔑(けいべつ)を生む」ということわざがヨーロッパにありますが、語学であれなんであれ、毎日同じレベルのことを続けず、どんどんレベルを変えるといいかもしれません。

 iKnow!でもテレビ講座でもえいご漬けでも、続けていくと、しょせんiKnow!、しょせんNHK、しょせんえいご漬け、という気持ちになると思います。そうしたらどんどん厳しいレベルに足を踏み入れてチャレンジしてみることです。するときつくなってきますから、今度はレベルを下げて楽な方法に戻るとよいでしょう。そのうちに、自分が続けていて面白いレベルが見つかってきます。そのころには、「続けられる自分」になっているかと思います。

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