ケータイメールを記憶のフラッシュメモリとして使うのだシゴトハッカーズ(2/3 ページ)

» 2008年10月02日 14時58分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

私は最近、携帯はiPhoneに買いかえたのですが、おかげで現場まで資料を持ち歩かなくて済むようになりました。PDFExcelの資料をじかに読むことができるという点で、iPhoneは重宝します。PCとほとんど変わらない感覚ですね。

 結果として、電車の中でメールを読まなくなりました。打ち合わせの現場などで、すぐに資料を確認することができるので、事前にあれこれと設定しておいたりする手間も少なくなりました。ちょっとしたことですが、これは楽です。

iPhoneで、というのは、PCのメールアカウントをiPhoneから見ているということですよね。


そうです。そしてそれだけにするようにしています。もちろん、携帯メールだけをくれる方への対応はしております。


僕もiPhoneを使っているのですが、PCのメールアカウントとの違いとして、


  1. 本体に保存できる量に制限があり、昔のメールにさかのぼるのが難しい
  2. 普通のケータイ以上に検索性が悪く、過去のメールを探すのが難しい

 という問題を感じていて、新着の確認くらいにしか使えないと思っていたのですが、どう対策されていますか?

私はGmailの受信トレイを、ゼロか、多くても10通未満に抑えるようにしています。対処しなければならないメールにはスターを付けるのですが、そのスター付きメールが、打ち合わせに関係するようなメールです。

 そのほか、ラベルはほとんどを「人名」に統一しています。iPhoneではGmailのラベルもすべて表示されますから、最悪でも人名ラベルでフィルタすれば、現場でお会いする人に関連したメールは探し出せます。過去のメールをさかのぼることは、たしかに難しいかと思います。私はiPhoneで文字入力はあまり得意ではないので、検索はめったに使わないようにしていますというか、使えていません。


PCアカウントあてのメールの転送だけでなく、あえてケータイあてに送るメールって、リマインダー以外にありますか?


メルマガですね。一昔前に比べると、メルマガ自体の購読数はぐっと減りましたが、それでも5本程度はケータイで読んでいます。外出中の空き時間にすることの優先順位としては、読書、オーディオブック、メルマガの順番です。


私はiPhoneにしてから、ケータイメールを使わなくなってきたのですが、以前よりも「あとで読む」のサービスを使って、現場までの地図が入ったページなどを、たくさんメールするようになりました。私は方向音痴でやたら迷うので、iPhoneでそれなりに広い地図の確認ができるようになったのは、ものすごくありがたいです。別途、印刷した紙の地図までも、持ち歩いてはいるんですが。

 外出中の優先順位というお話が出ましたが、ほぼ大橋さんと同じで、読書、英語の読書、地図の順番です。iPhoneですごく変わったのが、電車内でメールや地図を読まなくなったこと。もっぱら読書になりました。紙メディアを外で読む時間が、体感で2倍くらいになっています。

結局、どうにかして紙を使わずに済ませたいんです。ケータイメールであれば、“流しそうめん”のように自分にとって必要なものだけをすくい取って残しておく、そうでないものは流れるままにしておく、というシンプルな形にできます。紙に印刷するとなると、オフィスでないとできませんし、2in1(nアップ印刷)にするとか両面印刷にするかとか、本質的でないところで思わぬ時間をとられることになりがちです。

 ケータイメールなら、アーカイブかリファレンスかの二者択一で済みますし、もし「やっぱり取っておけばよかった」と後から思ったのなら、別途PCから送り直せばいいだけです。また、あまり参照しないメールは、下の方にたまっていきますから、整理する場合は下から(古い方から)見ていけば効率よくできます。

なるほど、ケータイを短期記憶の補助として使うわけですね。


私もiPhoneでやろうとしていることは同じだと思います。流しそうめんのたとえでいうなら、一度に持ち運びできる量には限界がある。それもかなり少ないということになります。私たちの記憶も、とっさに覚えられる量は決して多くないので、PCやインターネットを自由自在に扱えない外出先にあっては、万が一記憶からもれている部分を補う意味で、携帯やiPhoneを使うのだと思います。

 打ち合わせでお話しする人の電話番号とか、行き先までの情報などです。これらは、オフィスや自宅で覚えておけばいいのでしょうが、覚えておけるという保証がないので、出先で確認する手段を持っておくことが、短期記憶の補助という意味になります。

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