サイボウズのOfficeとデヂエが“結婚” 来春発売の「8」で連携強化

サイボウズは、提供するWebグループウェア「サイボウズ Office」とWebデータベース「サイボウズ デヂエ」の最新版であるバージョン8を発表した。Office 8のウィンドウ内にデヂエ 8を表示できるようになり、1つの製品を使っているような操作感で利用できるという。

» 2008年10月15日 20時26分 公開
[杉本吏,ITmedia]

 サイボウズは10月15日、提供するWebグループウェア「サイボウズ Office」とWebデータベース「サイボウズ デヂエ」の最新版であるバージョン8を発表した。発売は2009年の第1四半期を予定している。価格や動作環境などの詳細は未定だが、基本セットの価格はバージョン7基本セットはバージョン7(10ユーザーで8万3790円、WindowsとLinuxに対応)から大きな変更はないという。

サイボウズ Office 8のトップページ画面

Office 8のウィンドウ内に、Webデータベースのデヂエ 8を表示したところ

 「サイボウズ Office」は、社内でのスケジュール管理や業務連絡が行えるグループウェアで、「サイボウズ デヂエ」はWeb型データベース。どちらもサーバにインストールして、各クライアントPCのWebブラウザから利用する。

 最新版のOffice 8では、同時発売するデヂエ 8とユーザーインタフェースを統一し、同一ウィンドウ内にデヂエ 8を表示できるようになった。シングルサインオンやユーザー情報の連携に対応し、Officeからデヂエのデータにコメントをつけるといった操作も可能だ。それぞれ別のサービスながら、1つの製品を使っているような操作感で利用できる。

 「例えば、カスタマーサポートのチームがクレーム情報を共有したいと思ったとする。この場合、Officeでは掲示板に書いたりメールで送ったりする。一方デヂエでは、クレーム管理専用の入力欄をユーザー自身で用意して、そこに情報を蓄積していく」(山田祥司プロダクトマネージャー)。Officeとデヂエの連携によって、社内のあらゆる情報の一元管理を目指したという。

サイボウズの青野慶久社長

 青野慶久社長は、「Officeとデヂエの統合によって、グループウェアの概念が変わる」と説明する。「例えば、営業の進捗管理やユーザーサポートのクレーム管理などは、これまではシステムインテグレータにお願いして専用のものを開発しなければならないと思っている人が多かった。これがエンドユーザーコンピューティングで実現できるようになる」

 Office 8ではさらに、Ajaxを用いて直感的な使いやすさを向上した。トップページの「スケジュール」「最新情報」「リンク集」などの各パーツをドラッグ&ドロップで好みの配置に変更できるようになったほか、メールの冒頭数文字をページ遷移なしで1クリックで表示する機能も搭載。また、スケジュールを優先度で色分けするマーキング機能や、日、週、月予定を印刷用のレイアウトで出力できるようになった。

 ページ上部には、どのページからもスケジュールを確認できるメニューバーをレイアウトし、メールなど別のアプリケーションを開きながらスケジュールの確認が可能だ。「トップページに戻ることなくスケジュールを確認できる。ひと手間をなくすことが、思考の断絶をなくすことにつながる」(山田氏)

 セキュリティ機能も強化し、パスワードの桁数や有効期限を設定変更できるようになった。任意のグループごとにアクセス権を設定したアドレス帳も利用できるようになり、メールも管理者による一括の管理と、ユーザーごとの個別管理の両立ができるという。

(左)スケジュールの色分けマーキング機能。(右)メールは+ボタンをクリックすると冒頭の数文字を表示できる

(左)アクセス権限を設定したアドレス帳管理が可能になった。(右)Officeとデヂエの“結婚”を祝って、サイボウズのキャラクターであるボウズマンと青野社長のケーキ入刀も

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