『ショーシャンクの空に』に学ぶ、成果を生み出す行動決定法3分で読める! 隣のヤツより成果を出す勉強術(4/4 ページ)

» 2008年12月08日 18時30分 公開
[水野浩志,ITmedia]
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『ショーシャンクの空に』に学ぶ行動決定法

 こうした行動を、どのように実践していけばいいのか――。実は、この点について大きな学びのある映画があります。

 それは『ショーシャンクの空に』という、スティーブン・キング原作の洋画。無実の罪で投獄された男、アンディが、荒廃した刑務所の中で希望を持ち続けて生き抜く、大変感動的な映画です。

 この映画、今回のテーマである、成果を出す行動術のオンパレードなのでありますが、その中でも、私の印象に残ったエピソードがあります。それは「刑務所内にある図書室の本を増やす」という話。

 収容された刑務所内にある図書室。そこには、古くてぼろぼろになった本しかありませんでした。アンディは、新しい本を増やしてもらうことを思い立ちました。具体的に彼が取った行動は、州知事に陳情書を送ること。しかし、結果はなしのつぶてでした。

 それでも彼はめげることなく、毎週1通の陳情書を州知事に送り続けました。そして6年後。ついに、200ドルの予算を約束する、という州議会からの返事と古本やレコードが届いたのです。

 しかし、彼はそれだけに満足しませんでした。州知事宛の陳情書をさらに増やして、週に2回送るようにしたのです。そして4年後には、予算500ドルを獲得し、図書室は新しい本で充実していったのでした。

 刑務所で図書室の本がぼろぼろだったとしても、多くの人は、この課題の解決に気づかないか、気づいたとしてもあきらめてしまうのではないでしょうか。

 しかし、どんな課題でも何かしら解決できる行動があるはず。そう考えて、具体的な行動を見つけ、どんな些細(ささい)なことでもいいから実行し、継続する。小さくとも変化が起きたら、その変化から学び、さらに行動を改善してまた実行し続ける。

 これが成果を出せる人に共通する考え方です。

 いくら勉強をしても、そこに具体的な行動が伴わなければ成果は出ません。その行動とは、2つのインプット行動と4つのアウトプット行動だけであり、なおかつ自分が今できることだけに限られます。しかし、行動量を高め、その行動をきちんと積み上げていけば、必ず何らかの結果が出るはずです。

 ぜひ、今回お話しした行動量の重要性と考え方を押さえて勉強に取り組んでみて下さい。

著者紹介 水野浩志(みずの・ひろし)

 マイルストーン代表取締役。「社会に活き活きと働く大人たちを生み出す」をスローガンに掲げ、リーダーシップやモチベーション創造、自己表現力養成をテーマにした企業研修や公開セミナーを実施。また研修・セミナー講師向けに、具体的な成果を生み出す効果的なカリキュラムの構築手法や講師としてのマインド、人間力創りの指導も行っている。現在、日刊(平日)で、メールマガジン「1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術」を発行中。


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