信念とは思い込み、思い込めば実現するセルフイメージで人生を変える(1/2 ページ)

「会社は自分を搾取している、こき使っている」と思ったことはありますか? ふしぎなことに、そう思うほど本当に搾取されます。転職しても同じことです。どうやったら搾取されずに済むでしょうか?

» 2008年12月11日 10時17分 公開
[平本あきお(構成:房野麻子),ITmedia]

 人生はセルフイメージ、信念、価値観により大きく変わります。前回までこれら要素がいかに自分の行動を決めているかを、5つの実践を通して再認識してきました。

実践 実践する内容 要素
1 「私は○○だ」 セルフイメージ
2 「人は△△だ」 信念
3 「世の中は××だ」 信念
4 「人生は××だ」「仕事は○○だ」「お金は△△だ」 信念
5 「運は××だ」 信念

 今回は、もう一方の信念について考えていきます。信念にはもう1つ、ルールに関するものがあります。このルールについて具体的にやっていきましょう。

「もし○○をしたら××になる」

平本 ルールは「もし○○をしたら××になる」というフレーズで表すことができます。「いいことが起こると後で悪いことが起こる」とか「楽しみは長く続かない」「苦労した方が成功する」「頑張らない人は食べていけない」とかですね。何かありますか?

スタッフ原 「楽しくないと人生じゃない」

房野 「つらいことは何回かやれば慣れる」

平本 そうなると、苦手な案件でも、ちょっと大変そうな仕事でもやろうと思いますね。その代り、何回かやらなくちゃダメですね。好きかどうかは別だと。

房野 そうです。別ですね。

平本 好きかどうかは、次の「価値」の話になります。本当に必要な時は、何でもできるという意識はあるんですね。お2人は建設的な信念ですね。

房野 「苦労しても成功しない」ということも、あるような気はしますが……。

平本 「苦労しても成功しない」と思うと頑張らなくなるんです。楽なことしかしなくなる。しかも房野さんの場合、「運は向こうから勝手にくる」から、なるべくマイペースでゆっくりしたいんですね。

房野 その通りです!

平本 私は占い師じゃないですよ。房野さんの信念を分析しているだけです。こうやって自分という個性ができてくるわけです。


「負け試合はない。勝つために学んだだけ」の信念で勝つ

 ほかの具体例をお話ししましょう。起業したけれど、なかなかうまくいかないある若い起業家の話です。

 彼は大成功している人達にどうやって成功したのかインタビューしていきました。すると、ある経営者は「成功しないことはあり得ない、あきらめない限りは」と答え、「君は何度チャレンジしたんですか?」と聞いてきました。若い起業家が「10回くらいやりました」と答えると、「1000回でも1万回でもやりなさい、あきらめなければ失敗はないよ」とは言いました。その経営者に「思いは必ずかなう」という信念があるからです。

 私がセッションをした、あるアメフト選手の話です。

 彼はインタビューで、「次の試合はどうですか?」と聞かれて、「どうですかってどういう意味ですか?」と聞き返しました。インタビュアーが「勝てそうですか?」と聞くので、「何をバカなこと聞いてくるんですか。勝つに決まっているじゃないですか」と答えたそうです。

 彼は「そもそもオレは1回も負けたことがない」と言うのです。そこで私が「負けたことがないとか、勝つに決まっているって、どんな感覚ですか?」と聞くと、体が勝っている感覚に包まれているらしいです。それを聞いた私が恐る恐る「とは言うけれど、相手が点をいっぱい取った試合(負けた試合)もあるでしょう?」と言うと、「あります」というので、「それを負けとは言わないんですか?」と聞くと、「言わない」と言います。彼は「あれは次の試合で勝つために、何をやったらいいかを学んだ試合だ」と言うのです。

 つまり、彼の中に負けはない。負けたのではなくて、何をすべきか分かった試合、勝つための試合なのです。だから1回も負けていないということになる。実際、彼はクオーターバックで日本一になって引退しました。つまり勝って終わった。「負けたことがない」というのは信念なのです。屁理屈だともいえますが、要はそういう人が成功するわけです。

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