最も「流し読みできる」情報が、「に」「の」「は」「が」「と」「を」などのひらがなの助詞だ。これらは「漢字の半分まで小さくしても構わない」と、高宮先生はアドバイスする。
黄金比率を習ったところで早速練習してみた。すると、1文字1文字を「どの大きさだっけ?」と反芻(はんすう)しながら慎重に書いていったためか、ふだん無意識に書くよりも書くスピードがガクッと落ちた。また、ひらがなは70%と頭に叩き込んだためか間違えがちだったのが、50%まで下げる「に」「の」などの助詞だった。何度か練習し、慣れてから本番に臨んだ方がいいかもしれない。
もし添える文章が一行で収まらない場合は、【基礎編】で紹介したように、紙に合わせて手をずらすのではなく、紙の方をずらして、最も書きやすい手の位置をキープしよう。
なお、メリハリ美文字を作る技は、「悪筆がすつ直る11の技」内「メリハリ文字を作る5つの応用技」でもすでに紹介している。
これら“メリハリ美文字系”の技は、1つの文字自体にメリハリを付ける技と、文字列のバランスから文字サイズを調整する技に2分できる。黄金比率は、後者の「文字列のバランスから文字サイズを調整する」方の延長線上にある。「メリハリ文字を作る5つの応用技」も合わせて読むと、黄金比率についてより深く理解できるだろう。
次回はいよいよ宛名書き。実は宛名書きにも黄金比率があるのだ。宛名書きの黄金比率を使って、実際に年賀状の宛名書きをしてみよう。
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