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» 2009年02月27日 19時30分 UPDATE

紙、空間、時間――3つの無駄をなくす文書管理:紙とは違う? 「電子文書」管理9つのポイント (1/2)

電子文書の管理法は、基本的には紙文書と変わらない。ただ「データが消失した、改ざんされた」とならないよう、電子文書ならではの方法も認識しておく必要があるのだ。

[SOS総務]
SOS総務

 紙文書のライフサイクルにおける「保存」「保管」の違いや管理方法をすでに解説した。電子文書も紙文書と基本的には同じだ。保管場所が事務所かサーバか、保存場所が書庫室か外部記憶装置(もしくはサーバ)かの違いなのだ。とはいえ電子文書特有の課題もある。ここではそれを確認していこう。

電子文書の維持管理の要件

 デジタル変換され、サーバに蓄積された電子文書の維持管理を適切に行うにはどうしたらいいか。法的な必要条件を満たすことはいうまでもないが、保存期間中は適切なルールのもとで、必要とする人が必要とするときに利用できる環境が不可欠だ。

 それには電子文書が持つ特有の性格を踏まえ、これをクリアできる条件を整える必要がある。電子文書が持つ課題は、(1)見読性、(2)完全性、(3)機密性、(4)検索性の4つに集約できる。

(1)見読性

 電子文書は、それ自体を肉眼で確認することはできない。そのため、再現するためのディスプレイやプリンタも求められる。査察などがあった際に、その場ですぐにディスプレイに表示でき、紙出力も可能であることが求められる。

 また、イメージファイル形式には、それぞれメーカー固有の定義で開発されているものもあり、そのメーカーがサポートを中止した場合などは、それ以降の適切な再現ができなくなるリスクも考えられる。また、このリスクはPCのOSやアプリケーションをアップグレードした時にも生じ得る。

(2)完全性

 電子文書は、保存期間中は常に元の紙文書と同等の再現性が確保されなければならない。そのためCDやMOなど、電子記録媒体の劣化や破損などによって、データが滅失してしまう危険性を考慮する必要がある。

 また、デジタル化したデータは内容を変更しても跡が残らないから、内容の改ざんなどを防ぐ手段も確保することも必要だ。必要があって、記録内容の追加/削除/更新などを行う場合は、その経過がシステム的に残るような配慮をしよう。

(3)機密性

 データ内容の不当な書き換えだけでなく、機密情報や個人情報などが盗み見られないよう、権限のない者からのアクセスを防ぐ手段が必要となる。

 具体的には、サーバに保管している電子文書については、IDやパスワードなどアクセスコントロールを施すことで、必要以上の人の目に触れさせない手段を講じよう。また、保存用の電子記録媒体も保管庫などから不用意に持ち出さないよう、入退室管理や施錠管理などを徹底しなければならない。

(4)検索性

 電子文書の保存量が大量になった場合、それらのデータと検索システムが適切に連携されていなければ、電子文書の検索が困難になる。そもそも保存しておくことの意義は、後で見るからであり、見るために欠かせない手段が検索システムだ。

 分類によるディレクトリ(階層)型検索や、キーワードによる全文検索など、電子文書には紙文書のファイリングにはない多元的な検索手段があるため、これが有効に機能する仕組みが必要だ。

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