スケジューラーとタスクリストを併用するのだシゴトハッカーズ

Webスケジューラーは「他人に自分の予定を公開する」のには便利ですが、「タスクがいつ終わるのか、今日は何時に帰れるのか」は把握しづらいものです。スケジューラーとタスクリストを併用したときのメリットとデメリットを考えてみましょう。

» 2009年03月25日 12時00分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

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 タスクリストとスケジューラーの使い分けに関しては、5分や10分の細かいタスクも漏れなく入れられるのならば、スケジューラーにタスクを一元化してしまうやり方もありということですね。スケジューラーに入れて周りに“宣言”しておけば、他人から突然予定外のタスクを頼まれることも少なくなりそうです。タスクシートでは自分のToDoを人に伝えるのは難しいですものね。

 ただ、スケジューラーにすべてを一元化してしまうと、「タスクがいつ終わるのか、今日は何時に帰れるのか」は把握しづらくなってしまいますね。ちょっとわがままかもしれませんが、“いいとこ取り”の方法はないでしょうか?

 1つの案ですが、スケジューラーでは時間の枠だけを管理して、タスクの詳細はタスクシートで管理する、というすみ分けはいかがでしょうか。

 例えば、午前中に「9時〜10時はデスクワーク」「10時〜11時半はミーティング」「11時半〜12時はデスクワーク」という3つの時間枠をスケジューラに入れておきます。その上で、タスクシートの大分類に「デスクワーク1」「デスクワーク2」というラベルを付けていくようにすることで、それぞれのタスクがどの時間帯に着手されることになるかの見通しがつくようになります。

 会議などの時間は家賃のように天引き的に出ていってしまうので、残った時間をいかに無駄なく使うかをサポートするツール、ということになります。“時間の予算管理”みたいなイメージですね。

 なるほどー。デスクワークタイムを押さえてしまって、その合計時間をシートで管理するのですね。スケジューラーとタスクシートの併用、と。少し煩雑かもしれませんが、その分メリットも感じられそうですね。

 スケジューラーとタスクシートを併用するのが面倒という人は、「次の予定」がくるまでのタスクだけをシートに書き出すという方法もいいかと思います。「1日の終了」までを全部タスクシートに書き出してしまう前に、とりあえず、「次のミーティング」までにやりたいタスクを洗い出してしまうということです。

 もちろん、1日に、5度も10度も予定だらけとなると、あまりよく機能しませんが、1日に予定が2、3度であれば、「予定まで」をタスクシートで管理するようにすると、そこが「小さなデッドライン」となるのでやりやすいかと思います。

 なるほど、会議など「決められた予定」を区切りとして時間管理をするわけですね。こちらもさっそく明日から試してみます! 大橋さん、佐々木さん、ありがとうございました!

筆者:大橋悦夫

大橋
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1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタルハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』、近著に『成功ハックス』がある。

筆者:佐々木正悟

佐々木
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心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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