乙女の作った秘密兵器――電話取り合戦、その後Biz.ID Weekly Top10

「絶対にオレの方が速い」「いいや私の方が速いに決まってる」――編集部間で勃発した「下っぱ電話取り合戦」。追い詰められた乙女氏が開発した秘密兵器とは。

» 2009年04月15日 14時00分 公開
[杉本吏,Business Media 誠]

 先週のBiz.IDでは、新連載の「アラフォー起業家の“継続拡大”人脈術」の初回となる「ハブは誰か?」が最も多くのアクセスを集めた。2位には、これまた新連載の「みっちゃんのオフィスちゃっかり訪問」から、東京糸井重里事務所を訪ねた第2回記事がランクイン。このほかにも、「藤沢烈の3秒で読めるブックレビュー」をはじめ、Biz.IDでは多くの新連載を予定している。もちろん、「肉食お姉さん」こと新メンバーハナワさんの「塙 Biz.ID」にも注目だ。

 さて前回のアクセスランキングでは、アイティメディアのオフィスの片隅で勃発している「下っぱ電話取り合戦」の模様をお伝えした。ハナワさん曰く「鬼のように」電話を取り続け、32回連続で乙女な人を出し抜いた筆者。持てる力を尽くしながらも、1本も取ることができない乙女な人。筆者の圧勝かと思われた電話取り合戦だが、乙女な人は「秘密兵器・電話早取りマシーン」を開発し、再度筆者に勝負を挑んできた――というのが先週までのあらすじだった。

 では、乙女氏が開発した秘密兵器とは一体どのようなものだったのだろうか。「この1週間、気になって気になって毎晩一睡もできませんでした!」という人も、この広い世の中には2〜3人くらいはいるかもしれないので(いないかもしれないが。たぶんいないが)、いよいよ以下にその全貌を示そう。大きな深呼吸をしてから、モザイクのかかったこの画像をクリックしてみてほしい。

別に筆者が作った装置ではないが、先に謝っておく。スミマセン

 「……はあ」という読者諸氏のため息が聞こえるようだ。それはそうだ、筆者だって初めて見たときには、「はあ……」とか「ふう……」とかつぶやくことしかできなかった。乙女な人曰く、「電話が鳴った瞬間、この“ツール1”(白いヤツ)を叩くとだね! その衝撃が“ツール2”(青いヤツ)に伝わってね! 電話のボタンを押すんだよ! すると瞬時に電話が取れるという仕組みだよ!」というわけである。

 その日から、電話が鳴るたびに乙女氏はガチャコンガチャコンという音をオフィスに響かせるようになったわけだが。当然ながら素手(というのだろうか)の筆者には1度も勝てず、「おかしいなあ……」とツール2の位置を調整したりしていた。いや、そこじゃないだろ。原因は。

 「そんなできそこないのピタゴラ装置みたいなもの使わなくたって、素手でやれば十分速いんだよ。ポイントはたった1つ。電話の音が鳴る前に“鳴りそうな気配”を体で察知しろ。鳴った瞬間に手を出してるようじゃ遅い。鳴る前に取れ。音の速度を超えろ」

 調子に乗って、適当過ぎることを乙女な人に吹き込む筆者。しかしこの適当指導のおかげか、最近は乙女な人の電話取り速度は飛躍的にアップし、10回に1回くらいは筆者よりも先に取るようになってきた。

 それでも彼女としては納得がいかないらしく、筆者が先に電話を取ると「そろそろこの大リーガー養成ギプス外していいかな?」などと負け惜しみを言っている。そういうときは筆者も、「じゃあオレもこの2キロの腕時計外そうかなー」などと応戦するようにしている。

 ――ちなみに秘密兵器を開発したころの乙女氏は知らなかったようだが、最後に一つだけ書いておきたい事実がある。弊社で使用している電話機は、受話器を上げてからボタンを押さないと電話が取れない仕組みである。鳴った瞬間に受話器を取らずガチャコンしても、電話は決して取れないのである。勝負を制するには、戦況の確実な観察から。彼氏のお母さんの前でワキ芸を披露している場合ではないのである。

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