グーグルはGoogle AdWordsの広告主に、無料でディスプレイ広告ビルダーを提供。約50のテンプレートから好きなものを選択したり、文字や画像を入れるだけで、簡単にディスプレイ広告が作れる。
そもそも“ディスプレイ広告”とは何か――。画像、Flash、動画、ガジェットなどを使用して、視覚的にユーザーへメッセージを伝える広告全般を指す。利用する主なメリットは「視覚的に訴えることで、効果的に検索数やオンラインコンバージョン(商品購入、会員登録などサイト上で獲得できる最終的な成果)、店頭での売り上げ、サイトトラフィック(アクセス)が増加すること」(グーグルのブラッド・エリス アソシエイトプロダクトマネージャー)という。
しかし会社の規模が小さい場合、大手企業のように自らディスプレイ広告を用意するのはなかなか難しいもの。そこで活用したいのが、グーグルが3月31日にリリースした、簡単にディスプレイ広告が作成できる「ディスプレイ広告ビルダー」だ。これは、Google AdWords(以下、AdWords)の広告主向けに無料で提供する、ディスプレイ広告作成ツールである。
さまざまなレイアウトのテンプレートを用意しており、その中からAdWordsユーザーは、好きなテンプレートを選択。画面の指示に従ってテキストを入力したり、テキストカラーや背景色などを変更するだけで、AdWords用のディスプレイ広告が作成できるようになっている。
「テンプレートの数は現在50程度だが、今後さらに増やしていく予定」(ブラッド・エリス アソシエイトプロダクトマネージャー)
テンプレートによって、画像ファイルや動画ファイルをアップロードしたり、会社やブランドのロゴを挿入できるほか、広告作成中もしくは編集中に行う変更は、プレビュー画面で作成イメージを確認できる。
また、複数サイズのディスプレイ広告を一括して作成できる点も、ディスプレイ広告ビルダーの特徴の1つ。ディスプレイ広告ビルダーでの編集ステップの最後に、複数サイズの広告のプレビューが表示され、希望のサイズにチェックマークを残しておくと、一度に複数のディスプレイ広告を自動作成する。
こうして作られたディスプレイ広告は、YouTube、BIGLOBEといったGoogleのコンテンツネットワークのサイトを指定して掲載できる。キーワードを指定してそのキーワードに関連するページへ掲載させることも可能だ。
ディスプレイ広告ビルダーは、ディスプレイ広告を作成するスキルがなかったり、作成を依頼する予算がないなどの理由で、これまでテキスト広告だけを利用していた広告主に対してもアピールできるだろう。先日の説明会で製品開発本部の徳生健太郎部長が言った「AdWordsでなら、広告主が大手だろうとなかろうと同じ土俵で戦える」という言葉はここでも生きてくるようだ。広告主も、いろいろと試行錯誤を重ねなければならない時代なのである。
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