出張ツールは“ユニット化”(中編)文具王の「B-Hacks!」(2/2 ページ)

» 2009年04月24日 11時45分 公開
[高畑正幸,Business Media 誠]
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着替えは、ポリプロピレン製の板でたたむ

 Tシャツなど肌着類は定型サイズのポリプロピレン(PP)製の板を用意してあるので、これに合わせてたためばすべてケースにピッタリ収まる。板の材質は、滑りが良くて丈夫なPPがベスト。ホームセンターなどで購入できる場合もあるし、大型手芸店などでバッグの底板として販売されている発砲タイプ(中に小さな気泡が入っていて柔らかい)のものは、加工しやすく便利だ。

 PPの板で畳む方法だが、まず板を長方形に裁断する。横幅は最終的に畳みたい幅より左右1センチずつ詰めたぐらいの大きさにする。長さはある程度長い方が畳みやすいが、長すぎても収納に困るので適当に。

 使い方はまず、平らなところにシャツを広げ、左右中心の上の方(写真参照)に板を載せる。Tシャツなど柄物の場合、目立つ柄を下にしておくと、畳んだ後の状態で柄が外から見えるので見分けがつきやすい。

 板に合わせて、左右から折り畳み、細長い長方形にする。板を目安に、だいたい半分に折る。長すぎるものは、端を少し折ってから折り畳む。板に長さの目安として印でも付けておけば、さらに便利だ。

 この段階でも引き出しなどに収納するにはOKだが、出張などの場合、収納性と、取り出しやすさを考えて、さらにこれを3つ折りに。首の部分を内側に折り込めば、外側にはほとんど出っ張りがなく、写真のように小分け袋にキッチリ詰めていける。

 小分け袋は、適度なマチがあってしっかりしている無印良品のものが便利である。残りの隙間に、パンツや靴下などを詰め込めば、このとおり、しっかりした直方体の塊になる。この状態なら、好きなものから抜き出すことも簡単。サイズをそろえてピッチリ詰められるので、無駄な空間が減り、コンパクトに荷造りできる。

 元に戻すのが心配な場合は、この板も一緒にトランクに入れておこう。板のサイズを小分け袋の大きさにしておけば、一緒に入れられる。使用後の衣類も同様に畳んでピッチリ詰め直せるので、帰りの荷物が膨らむのを抑えることができる。板に合わせるだけなので畳み始めると、ほとんど機械的に体が動く。荷造りにアタマを使う必要がなくなるので、とても楽。一度試してみてほしい。

TシャツにPP板を当てて、折り畳む


折ったら板を抜き取って

首の部分を折り返して、さらに折る

このぐらいまで折り返すと、ユニットにいくつかのTシャツを入れられるわけだ


 この定型板は、引き出しなどに収納する場合でも使用可能。とても簡単にサイズをキッチリそろえることができるので超便利。書類も衣類も、可能な限り規格統一! これで日数が多い場合でもOK。もちろん靴下は、例の靴下ハックで統一してあるから、日数×2枚、数えながら投げ込めばOKだ。

身支度――ひげそりだけは持参

 最近は国内出張であれば、シャンプーやタオルなどはほとんど必要ない。ひげそりだけは、カミソリ負けするので、備え付けの物があっても愛用の3枚刃ひげそり「ジレット エムスリー パワー」を持参する(実は自宅では5枚刃の「フュージョン5+1」を利用中。出張ユニットには入れっぱなしのため、古いモノが入ったままになることが多い)。あとは整髪料ぐらいで足りる。

 音響機器も着替えも、どれもだいたい同じぐらいの大きさの直方体になるので、あとはそれをトランクやキャリーバッグなど、容量に応じた鞄にはめ込んでいけば準備OK――である。

著者紹介 高畑正幸(たかばたけ・まさゆき)

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 1974年、香川県生まれ。図画工作と理科が得意な小学生を20年続けて今に至る。TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連覇中の文具王。現在は文具メーカーに勤務、文房具の企画開発を行っている。2006年「究極の文房具カタログ」上梓。文具サイト「TOWER-STATIONERY」を主催。


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