ゴールデンウィークは古典を攻めてみるBiz.ID Weekly Top10

最長で16連休と、例年と比べても大型連休となる2009年のゴールデンウィーク。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を今年に入ってやっつけた筆者は、読書で連休の時間を過ごそうと考えている。

» 2009年04月30日 16時21分 公開
[杉本吏,Business Media 誠]

 ゴールデンウィークを目前に控えた先週、最もアクセスを集めたのは「出張ツールは“ユニット化”」(中編)。あなたの周りには「旅行や出張の身支度がやけに早い」という人はいないだろうか。そんな人は、出張のたびにいちいち「何を持っていこうかなあ」なんて持ち物を選んでいるのではなく、ユニット化したツールをまとめてバッグに放り込んでいるだけかもしれない。文具王こと高畑正幸氏が紹介するユニット化の極意を、前編と合わせて参考にしてほしい。

 さて、いよいよ今週末からゴールデンウィークに突入。今年は例年と比べても日並びが良く、一足先に休暇に入っている企業の中には“16連休”なんていうところもあるらしい。運転免許を持ってはいるが、もう数年は運転していないペーパードライバーの筆者は、高速道路が1000円で乗り放題だからといって特にどこかに行く予定もないし、ITmedia +Dで紹介している「おウチで楽しむGW対策」を参考にすることにした。

 記事で紹介しているのは「クッキングトイ」「映画」「ゲーム」とさまざまだが、中でも筆者の一番の注目は「読書」。実は、記事中で紹介されている新訳『カラマーゾフの兄弟』は、今年に入ってから細々と通勤中に読み続け、先日ついに4巻+エピローグ1巻の全5巻を読破した。

 美人な悪女キャラ「アグラフェーナ」の愛称が「グルーシェニカ」で、最初は別人と勘違いしてしまったり、病弱な娘「リーザ」の愛称が「リーズ」で、どちらで彼女を呼んでいるかが割と重要だったりと、ロシアの小説ならではの人名の難しさに苦労させられた読書だったが、読後の満足感と達成感は相当なもの。単純に物語が面白かったというのもあるが、誰かが言った「カラマーゾフには人生で体験できるあらゆる感情が詰まっている」という言葉に、「確かに!」と深くうなずいてしまった読書体験であった……。

 「そろそろ古典をしっかりやっつけておこう」が今年の読書テーマである筆者。今年に入ってやっつけたのは、新訳カラマーゾフと同じ光文社古典新訳文庫の『肉体の悪魔』(ラディゲ/翻訳:中条省平)や、新潮文庫の『異邦人』(カミュ/訳:窪田啓作)など30冊ほど。このGWは、学生時代に読みかけで断念した経験のあるカフカ『』(また長いんだこれが)あたりに攻め込んでやろう! と思っている。

 ちなみにBiz.IDでも現在、ビジネス小説「感動のイルカ」を連載中だ。過去に掲載していた2編「「震える膝を押さえつけ」「大口兄弟の伝説」は、筆者と電話取り合戦を繰り広げた乙女氏曰く「正直泣いた」。また、「小説には興味ないけど、ビジネス書ならけっこう読むよ」という人には、Biz.IDの新連載「藤沢烈の3秒で読めるブックレビュー」あたりを参考にして、ぜひぜひ読者の皆さまも有意義なGWを送ってほしい。

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