連載
» 2009年05月14日 10時30分 UPDATE

アラフォー起業家の“継続拡大”人脈術:来るものは拒んでもいいと思う

まったく接点がないにもかかわらずメールをいただくことがある。「協業しましょう、会社はこれから作ります」「あなたのクライアント企業の情報ください」「タダで講義してください」「急いでいるのですぐ返事ください」「転職先を紹介してください」――。こうしたメールにどのように対応した方がいいのだろうか。

[加藤恭子,Business Media 誠]

 ときどき、まったく接点がないにもかかわらずメールをいただくことがある。

 「ブログを読みました。協業しましょう、会社はこれから作ります」「あなたのクライアント企業の情報ください。うちのターゲットと似てるんで」「プレスリリースについて知りたいので、今から会社に来てタダで講義してください。お金はありませんが、良い商品ですからぜひ協力をしてください。やりがいありますよ」「600万円で受注した仕事、300万円で下請けしてください」「初めまして。mixiで見ました。来週メディアにプレスリリースをもっていくのですが、嫌がられないでしょうか? 急いでいるのですぐ返事ください」「Web制作会社ですが、仕事を紹介してほしいので、訪ねていきます。いつなら空いていますか?」「リストラに遭ったのでキャリアを生かして転職したいと思います。顔の広いところで紹介してください」などなど。

 あまりにも失礼だったり、送信先を間違えているのではと思えたり、また接点を持つことが危ういと思われる連絡が来ることがある。

 こんな私にもたくさん来るのだから、著名人にはその手の連絡が大量に来ているのではないかと察する。

 結論から言って、このような「来るもの」は拒んでもよいと思う。これはある意味、勝手に登録されてしまった“迷惑メールマガジン”に近い。彼らがメールを送ってくるのにはこんな背景があるのではないか。

  • だめもとで送ってみよう。返事がくれば儲けものだ(もちろんいろんな人に送っている。そうであれば見当違いな内容にいちいち返信をしてあげる義務さえない)
  • 人とのコミュニケーションに関する常識がなく、自分が失礼なおかつおかしな振る舞いをしていると気付いていない

 顔が見えない状況なので、相手の気持ちを考えられなくなっている可能性もある。よって、一概には言えないのだが、もしそのような、自分のことしか考えず、コミュニケーションの常識が大きく欠けている人であるのなら、接点を持っても楽しくないし、もちろん仕事上のメリットも薄いだろうし、友達になれるとも思えない。それに私はお金をいただいて、クライアント企業に対してマーケティングやPR戦略のアドバイスをしているのだから、関係ない知らない人に時間を割くのは、お金を出しているクライアント企業に対しても失礼な話である。

 下手をすれば、常識ハズレな人の仲間だと思われてしまうリスクもある。そんな人とのリレーションはお断わりしてよいのではないだろうか。私の場合は、「興味がないので」「時間がないので」「ご成功をお祈りしております」とできるだけお断わりのメールを返すようにしている。

 もちろん過去に接点がなくても、楽しそうな話や、相手の人柄が伝わるようなきちんとしたメールの場合はきちんと対応をするように心がけている。また研究者からの実験や調査票の回答などはビジネスとは関係がなく、できるだけ協力している(私もお願いすることが多く、実験参加者を集めるのは大変なので)。また自分の友人とのやり取りにはできるだけ時間を使うようにしている。友人の頼みごとであれば、損得は考えずにひと肌脱ぐことも多い。

 慌てていると、なかなか丁寧な対応が難しいということもあったりするが、会ったことのない人にいきなり送りつける失礼なメールは、効果がないだけでなく、逆効果になる。自分も出さないように心がけたいし、そのような迷惑メールに時間を取られないようにしたい。

著者紹介:加藤恭子(かとう・きょうこ)

 IT誌の記者・編集者を経て、米国ナスダック上場IT企業の日本法人にてマーケティング・広報の責任者を歴任。外資系企業ならではの本社へのリポートの方法や、離れた地域にいる国籍の違う同僚とのコミュニケーションを通じて、効率よく実施する仕事のノウハウを高める。現在は、その経験を生かし、IT企業・組込み系システム企業のマーケティング・PR(広報)のコンサルティングを行うビーコミの代表取締役として活動。日本PR協会認定PRプランナー。

 日経BP社、翔泳社、アイティメディア、ダイヤモンド社、アスキーなどで連載や記事も寄稿。インターネットを活用したコミュニケーションも研究しており、複数の学会などでブログコミュニケーションやネットPRに関する発表をしているほか、「CGMマーケティング」(伊地知晋一著、ソフトバンククリエイティブ刊)の編集協力も務めた。青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。現在は某大学院の博士課程に在籍し、引き続きコミュニケーションを勉強中。


Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -