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» 2009年10月08日 17時55分 UPDATE

仕事耕具:「離席=サボり」の時代は終わった――ハーマンミラーの新作「セトゥーチェア」

自席から離れ、社内の共有スペースなどで他人とディスカッションしながら仕事をする――。ハーマンミラーの新作「セトゥーチェア」は、そんな現在のワークスタイルに適合するようにデザインされたという。

[杉本吏,Business Media 誠]

 ハーマンミラージャパンは10月8日、オフィスの共有スペースなどでの使用を想定した多目的チェア「セトゥーチェア(Setu Chair)」を発表した。11月20日発売で、価格は5万2500円〜12万3900円。

ts_setu1.jpgts_setu2.jpgts_setu3.jpg 背もたれから座面にかけて採用した「キネマチック・スパイン」機構が特徴的なセトゥーチェア。「Setu」とはヒンズー語で「橋」を意味し、「人間とテクノロジーなど、多くのものをつなぐ」という意味を込めたという。デザインはベルリンのデザイナーズグループ「スタジオ7.5」が手掛けた

高さしか調整できない、でも「みんなにフィットする」

 「情報通信技術などの進化によって、人はいつでもどこでも仕事ができるようになった。自席にかじりついて働くよりも、ミーティングやコラボレーションエリアなどの一時的なスペースで仕事をする時間が長くなっている」(ハーマンミラージャパンの前澤恵子プロダクトマーケティングマネージャー)

ts_setu4.jpg キネマチック・スパイン

 セトゥーチェアは、そんな現在のワークスタイルに適合するようにデザインされたマルチパーパス(多目的)チェア。オフィスの共有スペースや会議室をはじめ、ホテル、空港、カフェなど、不特定多数の人が利用するスペースでの利用を想定している。

 一番の特徴は、背もたれから座面をつなぐ「キネマチック・スパイン」と呼ばれるパーツだ。体重をかけると“たわむ”このパーツにより、背もたれと座面が連動し、「座る人の体重や姿勢にマッチしたリクライニングが可能になる」(前澤氏)。キネマチック・スパインはポリエステル素材で、「一般的なワークチェアに搭載されているリクライニング・チルト機構よりも低いコストで、同様の機能を搭載できた」という。

ts_setu5.jpg リリス・サスペンション

 背もたれの上部と座面前部のエッジには、固いフレームを設けず、「リリス・サスペンション」と呼ばれるメッシュ素材が用いられている。発表会場で実際に座ってみたところ、アーロンチェアに採用されているメッシュ「ペリクル」と比べて、柔らかく伸縮性が高いという印象を受けた。ペリクルと同じく、メッシュならではの通気性にも優れている。

 脚部には、耐久性に優れ、製造工程で腐食防止材などの仕上げ加工を必要としない「H-アロイ・アルミニウム素材」を使用した。5本脚タイプ(7万2450円〜)と4本脚タイプ(7万350円〜)を用意し、スタンダードな5本脚タイプのサイズは620×440×940ミリ(幅×奥行き×高さ)。ラウンジチェア(11万7600円〜)とオットマン(5万2500円)もそろえ、今後もラインアップは拡大していく予定だという。

 ハーマンミラーでは、リクライニングの固さや座面の前後など、細かい点まで調節できる高機能チェアとして「アーロンチェア」や「エンボディチェア」を販売しているが、セトゥーチェアで調節できるのは座面の高さのみ。「キネマチック・スパインとリリス・サスペンションにより、いちいち細かい調整をしなくとも、不特定多数にフィットするシンプルさを実現した」という。

ts_setu6.jpgts_setu7.jpg キネマチック・スパインが体重に合わせて沈み、浅く座ったときでも深く座ったときでも調整なしでフィットする。写真はハーマンミラージャパンの前澤恵子プロダクトマーケティングマネージャー

離席=サボり、の時代ではなくなった

ts_setu8.jpg ワークスケープ・ラボの岸本章弘代表

 発表会場では、国内外の多数の企業を取材し、ワークプレイスの研究とデザイン分野でのコンサルティング活動を行うワークスケープ・ラボの岸本章弘代表による講演も行われた。

 岸本氏は、近年のビジネスの現場では「デスク以外の場所でのデスクワーク」が多く行われていると指摘。「かつてはあらゆる仕事が自席で行われていた。長い時間離席していると、周りから『サボっているのでは?』と思われることもあったが、(自席以外でも仕事ができるようになった現在では)そうしたことも少なくなっている」

 「オフィスでの仕事はデスクでのソロワーク中心から、適材適所のグループワーク中心に変化してきている。コラボレーティングスペースはさらに増えていき、オフィスの役割は高度化していくだろう」

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