ルールは人格の代わりにはなり得ない名言で読む「リーダーの必読書」

経費のごまかしや重大な規則違反ともなれば別だが、結果を出している社員が嘘をついたり、他者に残忍な態度をとったりする程度では大方の企業は何もとがめないのが普通だ。

» 2009年10月23日 08時39分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

 ルールは人格の代わりにはなり得ない。

――アラン・グリーンスパン(元米国連邦準備制度理事会議長)

 組織における「倫理」の解決策の多くがコンプライアンス(規則の順守)を重視しているに過ぎない。コンプライアンスにおける「倫理」の定義は、「誠実さ」あるいは一体性の定義とは異なり、「ルールに従う」ことを基本的に意味する。こうした中身の薄い定義はあまり意味がない。企業の倫理研修などで、米国企業改革法その他の、ルールに基づく規制法規の順守がもっぱら取り上げられるのはそのためだ。価値観を明確にし、そうした価値観や揺るぎない原則に対する誠実さを求める姿勢は二の次にされてしまっている。

 その結果、企業は複雑な方針マニュアルを膨大に抱え込むことになる。また、経費のごまかしや重大な規則違反ともなれば別だが、結果を出している社員が嘘をついたり、他者に残忍な態度をとったりする程度では大方の企業は何もとがめないのが普通だ。

(『スピード・オブ・トラスト』89ページより抜粋)

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時間 9時〜17時(2日間とも)
料金 10万1850円
会場 フランクリン・コヴィー・ジャパン セミナールーム(東京都千代田区麹町)

『スピード・オブ・トラスト 「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する』

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