『ツイッター 140文字が世界を変える』――情報と他人との距離藤沢烈の3秒で読めるブックレビュー

中毒になるほどハマる人が出る反面、良さが分からない人も多い、Twitter。現時点で最も分かりやすい紹介本は、『ツイッター 140文字が世界を変える』だろう。

» 2009年10月23日 14時30分 公開
[藤沢烈,Business Media 誠]
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 Twitterが、夏から流行し始めている。中毒になるほどハマる人が出る反面、良さが分からない人も多い。そのためTwitterの紹介本が出始めたが、現時点で最も分かりやすいのは『ツイッター 140文字が世界を変える』だろう。著者は「ネタフル」のコグレマサトさんと、「みたいもん!」のいしたにまさきさん。

mixiとTwitterは何が違うのか

 ネットサービスは情報の扱い方を変えることで進化してきた。ブログによって個人の情報発信は質量共に増加。mixiの登場によって、知人(マイミク)間に限ればより私的な情報をやりとりすることも実現した。そしてmixi並の濃い情報を見知らぬ他人とも共有できてしまうのがTwitterである。

 本著では主要機能が説明されている。

  1. 140文字制限:手軽に情報発信ができるため、アクティブに参加する割合がブログより格段に高い。
  2. フォロー:マイミクは「人」を登録するが、フォローは「情報」の登録に近いため、ハードルが低い。
  3. タイムライン:短時間で発言は他人の書き込みに流されるため、私的な言葉も発しやすいし炎上も起きにくい。
  4. リプライ:他人のコメントに返事ができるが、これも別の発言に流されるため、メールのように受け手が返事を強要される雰囲気はない。

最初は理解できないのがTwitter

 それぞれの機能がハードルの低さ・緩さを生んでいるため、他人同士であっても簡単に結びつきあい、関係を進展できる。私も、有名無名問わず見知らぬ何十人もの人たちと情報交換することができた。

 私もそうであったが、とりあえず始めてみても面白さを実感できないのがTwitterの特徴。世界の変わり方を理解するためにも、本著から読んでみたい。

著者紹介 藤沢烈(ふじさわ・れつ)

 RCF代表取締役。一橋大学卒業後、バー経営、マッキンゼーを経て独立。「100年続く事業を創る」をテーマに講演・コンサルティング活動に従事。創業前の若者に1億円投資するスキームを企画運営し、話題を呼ぶ。「雇われ経営参謀」として500人以上の経営・企業相談を受けてきた。ブログに毎日書評を掲載し、現在1200冊超。


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