人物相関図というのは登場人物の関係性を図式化したものです。基本的には四角形と矢印だけで構成することができますが、より大きなグループについては別枠の線で囲ってみたり、複雑になると遠く離れた要素同士をつなげる必要があるため、曲線によるコネクタも多用されます。
ここでは、「三国志」をベースにした映画『レッドクリフ』に登場する主要人物の相関関係を図解通訳してみましょう。三国志を知らない人には人物名などがとっつきにくいかもしれませんが、文章で読むよりも、はるかに複雑な関係をスッキリと理解できるのではないでしょうか?
それでは、下記の説明を聴いて、自分なりに図解通訳してみましょう。
さて、今回の実践編はどうだったでしょうか? 自分でも描けそうでしょう? 例えば完成図を俯瞰(ふかん)すると、強大な曹操軍のウィークポイントが周瑜の妻への横恋慕であることが分かり、優れた軍師の諸葛孔であればそれを何か活用できないかと考えるかもしれません。また、曹操にしてみれば、孫権軍と劉備軍の同盟を実現させた諸葛孔をなんとか亡き者にできれば、2軍の連携が不安定になり、弱体化できると思うかもしれません。
戦略を検討したり、犯人を探すために推理する場合には、こうした相関図がとても役に立ちます。Googleなどを使って「人物相関図」と入れて、「画像検索」すれば、ドラマや映画の人物相関図がたくさんリストアップされます。自分の観たことのある作品の相関図をいくつかチェックしてみると、大変参考になります。
次回は、こうした図解通訳でメモを作成する上で、とても有効な「絵文字」の活用法について解説します。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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