「人生の暗黒期」を乗り越える4つの処方せん「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック 第七の習慣(3/3 ページ)

» 2010年01月22日 09時00分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]
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 「自分の動機を確認せよ」

 私の最初の反応は、まさに身構える感じだった。私の動機のどこに問題があるというのか。私は心の中でそうつぶやいた。私は成功を望んでいる。望まない人がいるだろうか。ある程度の評価を求めている。誰だってそうだろう。今以上の安心を得たい。当然ではないか。そのとき、私の頭の中のどこかで小さな声がささやいた。(ひょっとしたら、これらの動機に何か問題があるのかも)

 そして動機が間違っていれば、すべてがおかしくなるということが、はっきり理解できた。郵便配達人であれ美容師であれ、保険セールスマンであれ主婦であれ、他人に貢献していると感じる限り、その仕事を立派にしているのだと。自分の利益しか関心がないと、うまくできなくなるのだと。これは重力と同様に不変の法則なのだ。

 最後の紙切れを取り出した頃には、西の空は茜色に光り輝いていた。今度の指示は、それまでより少し長い文章だった。私は海辺をゆっくりと歩いた。そして、立ち止まり、指示を読んだ。

 「砂の上に自分の悩み事を書きなさい」

 私はその紙を風の中に飛ばすと、しゃがみ込んで貝殻のかけらを拾い上げた。大空の下でひざまずき、砂の上にいくつかの言葉を書き、私は歩き去った。振り返ることなく。私の悩み事は砂の上に残された。そろそろ潮が満ちる時間だった。

連載「『7つの習慣』セルフ・スタディ・ブック 第七の習慣」、いかがだったでしょうか? 誠 Biz.IDでの連載は今回でいったん終了です。さらに詳しい内容をご覧になりたい方は、書籍で続きをお楽しみください。


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