面倒くさがり屋のわたしは、Webブラウザのブックマーク機能をうまく使いこなせたことがない。しかし、Twitterを使い始めてからというもの、これが快適なブックマークサービスであるということに気付いた。
前回の連載「つぶやいて、何が面白い――ブログが書けない40代男性が、いまTwitterを始めたわけ」では、面倒くさがり屋のわたしがなぜTwitterを始めたのか、そして何が面白くて続けているのか、という話をした。
今回は、Twitterがブックマークサービスとして有効である理由と、その実践方法についてご紹介したい。
元来、面倒くさがり屋のわたしは、Webブラウザのブックマーク機能をうまく使いこなせたことがない。「物事を整理している時間があったら、仕事していたほうがマシ」というタイプなので、手当たりしだいにブックマーキングしていくと収拾がつかなくなる。そこで、ソーシャルブックマークに変更した。
「はてなブックマーク」に代表されるソーシャルブックマークは、クラウドサービスなので、会社のPC、自宅のPC、iPhoneなどでブックマークを共有できる点が便利である。
特にわたしが気に入っているのは、ブラウザに「はてブ」のアドオンを入れておくと、閲覧中のページの「ブックマークされた数」と「それに対するコメントやタグ」を確認できる点にある。閲覧中のコンテンツの注目度や、どのような関心を持ってブックマークされたかを確認できるので、とても参考になる。
しかし、メモ代わりにページをブックマークしていくのであれば、「Evernote」のほうが直感的に使える。普段はページタイトルとURLだけメモっていたとしても、本当にメモしたいのは、本文の一部であったりするからだ。後から一覧を見渡したときにページのサムネイル画像を見られると、タグ付けやタイトルを書いて整理していなくとも目的のメモを発見しやすい。
はてブもEvernoteも素晴らしいサービスだが、最近は「Twitterをブックマーク代わりに使う」というのも、なかなか便利なのではないかと思っている。
ブラウザのアドオンとして「bit.ly」を入れておけば、見ているページで気になる記事があったときに、bit.lyのアイコンをクリックするだけでいい。該当ページのタイトル、短縮URLが投稿フォームにすでに入力されているので、Twitterボタンを押すだけで投稿画面に切り替わる。ページを見ていて「2クリックで気になるページをつぶやける」のはスピーディでよい。
bit.lyのアドオンを使うと、はてブ同様にブックマークしている人たちのコメントをチェックすることもかんたんにできる。bit.lyパネルの下には、閲覧中のページを参照したつぶやきがすべて表示され、何度クリックされたかも確認できる。はてブのコメントよりも他人に読まれることを意識している分、Twitterのコメントのほうが分かりやすい。
さて、ではそうやってブックマーク代わりに使ったつぶやきを、仕事にどのように生かせばよいだろうか?
ここでポイントになるのが、Twitterで使えるオプション検索機能だ。例えば、過去に自分がつぶやいたブックマークの中から、特定の情報を探したい場合。Twitterの検索窓で、「from:nagatameister(自分のTwitterアカウント名)(半角アキ)誠(キーワード)」という順に入力する。すると、自分のアカウントの中で「誠」というキーワードを含むつぶやきのみをピックアップしてくれる。
さらに細かく絞り込み検索をしたい場合は、Googleのオプション検索と同じように演算子を加えればよい。
オプション検索 | 検索方法 | 検索できる内容 |
---|---|---|
つぶやき元検索 | from:nagatameister 誠 | 「nagatameister」のつぶやきの中から「Gmail」というキーワードを含むものを検索 |
AND検索 | Gmail 管理 | 「Gmail」「管理」の両方のキーワードを含むつぶやきを検索 |
フレーズ検索 | "Gmail 管理" | 「Gmail(半角)管理」をこの順番のまま、1フレーズとして検索 |
OR検索 | Gmail OR 管理 | 「Gmail」「管理」いずれかのキーワードを含むつぶやきを検索 |
排除検索: | Gmail -管理 | 「Gmail」を含むつぶやきから、「管理」を除くつぶやきを検索 |
期間指定 | since:2010-01-01 until:2010-02-01 Gmail | 2010年1月1日から2月1日までの「Gmail」を含むつぶやきを検索します。 |
GoogleがTwitterのリアルタイムストリームを検索対象としたことで、これまでの検索がちょっと変わってきたように思う。情報発信も、検索も、ストック型からフロー型に大きく移行しつつある。
Twitterは驚異的な「つながる力」を持つコミュニケーションツールだが、ビジネスツールとしての魅力も相当なものだ。Twitterのオープン性を核に、さまざまな活用法が今後も提案されるだろう。
別につぶやきたくもないのに、自分の日常を書き込む必要もない。ビジネスツール、と割り切った方が、割り切って付き合えるというビジネスパーソンも多いだろう。「わたしはTwitterをビジネスにこう生かしている!」みたいなタレコミ、大歓迎だ。
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知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
Webサイト: www.showcase-tv.com
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