カッコいいまとめサイトを30分以内に完成! 面倒くさがり屋にピッタリのCMS「Jimdo」最強フレームワーカーへの道

自分の「情報発信基地」として、まとめサイトを作りたい。けれどデザインやコード書きにあまり時間は使えない。「Jimdo」はそんな人にぴったりのCMSだ。

» 2010年03月29日 12時52分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 今年の1月に、「とにかく体験してみないと分からない」という理由で始めたTwitter。そのあたりの話は「つぶやいて、何が面白い――ブログが書けない40代男性が、いまTwitterを始めたわけ」に詳しいので、そちらを参照してほしいのだが、とりあえず現時点でもがんばって続けている。

 自分のTwitterの使い方を解析できるWebサービス「Twilog」によれば、わたしの平均的なつぶやき数は1日あたり5.8件。今まで356件ほどつぶやいており、仕事に使える便利ツール、業界面白ニュース、私事のお知らせなどを@nagatameisterでつぶやいている(follow me!)。

Twilogによるつぶやきのブログ形式での表示。結構イケているのだが、ストック型のお知らせなどを入れる場所がないのが残念。まとめサイトとしては使いづらい

 Twitterは「今」を届けるサービスだ。一方、自分の発信する情報で固定的なもの、例えばプロフィールや執筆履歴、運営している企業に関する情報、リンク一覧などは、ストック型の情報としてまとめておきたい。Twilogのように、つぶやきを元にブログ風にアレンジしてくれる便利なサービスもあるが、ストック型の情報を掲載するには機能が足りない。そこで、この面倒くさがり屋のわたしでも運営できるWebサイトの構築サービスはないものか、探してみた。条件は以下のとおり。

  • デザインできなくても、かっこいいレイアウトにしたい
  • HTMLコードを書かずとも、手軽に更新したい
  • Twitter、Youtube、ブログなど異なるアカウントを自動で集約できるようにしたい
  • 独自ドメインや広告非表示などカスタマイズができるようにしたい

 こうした条件に合うCMSとして見つけたのが「Jimdo」(ジンドゥー)である。

数分でWebサイトを作成できる「Jimdo」

 ドイツのベンチャーが運営するJimdoはカテゴリーとしてはCMSサービスだ。CMSだから、管理画面からWebページを作成、更新できる。操作は、画面を見ながらパーツをどんどん追加していくだけ。誰でもサクサクっとページを作成できるのだ。もちろんHTMLやCSSを書く必要もなく、それでいてデザイン的にも優れたレイアウトのページがほんの数分で完成する。

 Jimdoはわたしのように「まとめサイト」を作りたい人も、ブログとして利用したい人も使えるサービスだ。その秀逸なインタフェースで多くのユーザーを魅了し、2009年3月時点で、すでに全世界で約50万人が利用している。日本では約1年前からKDDI ウェブコミュニケーションズが日本語化して、サービスを提供している。

 基本的にはほとんどの機能が無料で使える。月額945円払えば、さまざまな拡張機能が使える「Pro版」にアップグレードが可能だが、最初は無料で試してみるとよい。さっそくだが、無料アカウントを作って、ログインしてみた。

Jimdoのしくみや魅力を紹介したビデオ。一通りの使い方が分かりやすくまとまっている

好きなところに好きなパーツを配置するだけ

 使い方はすこぶる簡単だ。ユーザが実際に見ている画面をみながら、パーツを追加、編集、削除、配置していくだけのインタフェース。ログインするとすでにダミー画面が立ち上がっており、レイアウトの編集からログ解析まで、必要な機能はすべて右上のタブに収納されている。ここから使いたい機能を選んで設定する。

右上のパネルから「設定」画面を出したところ。さまざまな機能がここに集約されている

 サイトのディレクトリ構造も、クリックしてサイトマップを書き換えれば編集できる。また、ページ上にコンテンツ(写真、見出し、文章、ビデオ、ブログ、Twitterなど)を配置する場合も、すでに配置しているパーツをクリックして、(+)をクリックすると、新規項目を追加できる。配置は、追加した後で(↑)(↓)マークなどをクリックすれば、上下を入れ替えられる。

 試しに、Twitterウィジェットを追加してみよう。[新項目を追加]→[ウィジェット/HTML]で入力画面を表示したら、ここにウィジェットのコードを貼り付けて完了。あまりにも簡単すぎて、あっけないと感じられるほどだ。

コンテンツは、(+)ボタンをクリックすると、コンテンツの種類を選ぶ画面が出てくる。(↑)(↓)のボタンで上下の位置を調整できる。ゴミ箱マークは削除だ

 こんな調子で、「見出し」「文章」「ビデオ」「Twitter」など、どんどん配置していくと、結構サマになってくる。全体のレイアウトを変えたい場合は、右のパネルからすでに登録ずみのテンプレートを選んで変更するだけ。リアルタイムに変更後の画面を確認できるので、とても分かりやすい。ヘッダの画像の修正やタイトル文字の位置や大きさもリアルタイムに「見ながら編集」。Jimdoのユーザビリティの高さには感心するばかりだ。

ディレクトリを変更し、TwitterのブログパーツやYouTubeのビデオを挿入してみる。短時間なのにサマになってきた

基本レイアウトも、サムネールを選ぶだけ。クリックすると、すぐに実際のサイトデザインに反映

フォントのスタイルやサイズにこだわりがある人は、デフォルトを変更しておくと便利

ヘッダ画像の変更やタイトル文字の編集もリアルタイムに反映されるので分かりやすい

 サイトの構築はこれで終わりだが、実際にはアクセス解析なども行いたくなるだろう。無料版ではGoogle Analyticsの計測コードが貼り付けられるので、それを利用するといい。ちなみにPro版では、ログ解析自体もJimdoでやってくれ、同一管理画面内で結果が見れるので便利だ。わたしはとりあえず無料版でGoogle Analyticsを使ってみた。

GoogleAnalyticsの計測コードを貼り付けてログ計測が可能。Pro版なら、この画面内で解析結果まで見ることができる

 さて、実際にJimdoを使い、自分専用のまとめサイトがとりあえずの形になるまで30分とかからなかった。わたしのように「面倒くさがり屋だが、自分なりの情報発信基地はまとめておきたい」という人には本当にピッタリのサービスだ。もちろん、ページをもっと作りこむこともできるから、こだわり派の人はたっぷり時間をかけてカスタマイズすればよいと思う。

 次回は、有料サービスのPro版を使ってみる。オリジナルドメインに変更したり、さまざまなカスタマイズが容易になるPro版でどこまでクールなサイトにできるのか、楽しみだ。

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。

連絡先: nagata@showcase-tv.com

Webサイト: www.showcase-tv.com

Twitterアカウント:@nagatameister


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