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» 2010年09月10日 19時57分 UPDATE

手帳2010:ありそうでなかった! 手帳+付せんの『テンミニッツ手帳』

各種付せんにタスクを記入し、台紙に貼り付けて時間管理する「テンミニッツ」。このテンミニッツが手帳になった。今回はこの手帳を紹介しよう。

[舘神龍彦,Business Media 誠]
st_brown.jpg テンミニッツ手帳(ブラウン)。カラーバリエーションはこのほか、ブラックも用意

 幅と色の異なる各種付せんにタスクを記入。台紙に貼り付けて時間管理をする「テンミニッツ」。その発売元であるカンミ堂が新たに手帳市場に参入した。その名も「テンミニッツ手帳」だ。今回はこの手帳を紹介しよう。


手帳と相性のいい付せん

 テンミニッツは、異なる3種類の幅の付せんにタスクを記入し、時間ボードの上に貼ることでタスクの所要時間と優先順位を決定する時間管理ツール。2008年に最初の製品が発売になってから現在までに10万セットを売る大ヒット商品である。

 今回紹介するテンミニッツ手帳は、その名の通りテンミニッツの使い方をそのまま手帳にした。サイズはA5版で「ほぼ日手帳カズン」「『超』整理手帳エレファント」などと同じだ。

st_naraberu.jpg タスクを書いた付せんをToDoボードに並べて優先順位を決定する

 黒と茶色の2色で展開するカバーの内側には2冊のノートが収まる。購入時には横罫のノートと手帳が入っている。もともと手帳とノートを1つにまとめつつ、付属のノートがなくなれば市販のものをリフィル代わりに入れられるように意図してデザインした。

 付属の手帳は、月間スケジュール(見開き4カ月)もあるが、メインになるのは週間バーティカルと方眼のスケジュール欄。いずれも記入用と言うより、タスクや予定を書いた付せんを貼るためのスペースだ。ここに貼る付せんはカバーにZ字型のパーツでセットされた「ToDoボード」と組み合わせて利用する。

時間の見積もりと優先順位の決定がカンタン

 付せんの3種類の色は、タスク種別に対応している。すなわち、

  • イエロー:1人で行うタスク
  • オレンジ:特に重要度が高いタスク
  • グレー:アポイント

 というようにタスクごとに異なる色の付せんを想定。こうすることで、手帳に貼ったときにそれぞれのタスクの集中・分散具合が一目瞭然(りょうぜん)になるわけだ。


st_haru_1.jpgst_haru_2.jpgst_haru_3.jpg タスクを書いた付せんをスケジュール欄に貼っているところ。色の違いでタスク種別の違いが分かる

 使い方はまず、所要時間を見積もりながら、タスクやToDoを付せんに記入する。30分なら一番細いタイプ。60分ならやや幅広のタイプを選んで記入。次に書いたタスクなどを、ToDoボードの4つの欄に振り分けて貼っていく。このボードは「TodaysToDo」「WeelkyToDo」「WantToDo」「Private」の4つに分かれており、ここでタスクの優先順位を決めていく。

 そして優先度の高いものから手帳本体に付せんを移動。手帳の時間軸と付せんの幅は対応していて、例えば30分タイプの付せんを縦に2枚貼ると、1時間の時間軸にぴったり収まる。1時間タイプなら1枚ぴったり貼れる。

 つまり、テンミニッツ手帳では、付せんとスケジュール欄を完全に対応させることで、タスクやToDoを単にリストアップするだけではなく、所要時間の見積もりといつ実行するかについても、使い続けるうちに自然と考えてできるようになる。


st_to_do_1.jpgst_to_do_2.jpg 引き出したToDoボードはカバーの反対側にも差し込める。右はToDoボードにリストアップしたタスクの付せんを貼ったところ

st_whole_1.jpgst_whole_2.jpg ToDoボードの裏側には写真などを入れておける。標準で付属するカレンダーも見える

付せんを貼り付け、貼りなおしてプランニング

 付せんというと紙製のものが思い浮かぶが、テンミニッツ手帳の付せんには独特の工夫がある。

 まず素材にフィルムを採用していること。紙製だとどうしてもよれたり折れ曲がったりするが、フィルム付せんにすることで、よれや持ち上がりがない。また半透明なので、貼った部分の下に文字が書かれていても見やすい。

 はがしやすさにも配慮した。フィルム付せんは薄さゆえにどうしても一度に複数枚はがしてしまいがちだ。この手帳の付せんは、この問題を付せんのカット方法によって解決した。具体的には、付せんのふちをごく斜めにカットすることで(同社では「舟形カット」と命名)1枚ずつはがしやすくしている。

 アナログの手帳では予定の記入はカンタンだが、いったん記入した予定を変更しにくいという難点があった。特に、Googleカレンダーのようなデジタルなスケジュール管理ツールと比較するとこの点は紙の手帳の弱点でもあった。

 テンミニッツ手帳はアナログツールながらこの点を解決している。見開き一週間のスケジュール欄の上に、タスクを記入した付せんをはったり、貼り直したりする手帳は、今までありそうでなかったものだ。タスクの種別と付せんの色のイメージを合わせたり、所要時間の見積もりなどは慣れが必要かもしれない。

 それでもこの手帳は、優先時間と実行時間帯の決定や、付せんによる予定立案と貼り直しによる計画再考など、独自の便利さがある。2940円という価格もその便利さを理解すれば高くないと思える。

 1年半で10万セットを売り上げたテンミニッツ。この使い勝手を手帳にしたテンミニッツ手帳がこれに続くことを期待したい。

著者紹介 舘神龍彦(たてがみ・たつひこ)

st_tategami01.jpg

 アスキー勤務を経て独立。手帳やPCに関する豊富な知識を生かし、執筆・講演活動を行う。手帳オフ会や「手帳の学校」も主宰。主な著書に『手帳進化論』(PHP研究所)『くらべて選ぶ手帳の図鑑』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)『システム手帳の極意』(技術評論社)『パソコンでムダに忙しくならない50の方法』(岩波書店)など。


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