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» 2010年12月01日 11時00分 UPDATE

人生を変えるタイムマネジメント:時間は管理できるのか

「時間がない」「時間を管理しろ」「時間に追われて」――。ビジネスパーソンたるもの時間管理をするものだ、と思う人が多いが実際に時間は管理できるのだろうか?。フランクリン・コヴィーが贈る時間管理の“虎の巻”。短期集中連載でお送りします。

[フランクリン・コヴィー・ジャパン]

編集部から

人生は手帳で変わる 改定版

 時間を管理しなければ――。ビジネスパーソンの大半はそう思っているはずです。ところが、時間というものは管理できるのでしょうか? 本当の“時間管理”をフランクリン・プランナーの視点から描くのが短期集中連載「人生を変えるタイムマネジメント」です。

 右は8年ぶりに改定した、時間管理のバイブル『人生は手帳で変わる 改定版』。価値観をベースにし、行動を管理する第四世代手帳を解説しています。


 我々には時間を管理することなどできるのだろうか。

 ちまたには「時間を有効に使う」「時間をうまく管理する方法」「1時間を2時間にする時間管理術」などといったニュアンスの情報があふれている。あたかも、時間を思い通りにコントロールする方法があるかのごとく。

 しかし、本当の意味で我々は時間を管理することなどできない。どこにいようが、何をしようが、1時間は1時間であり、1分は1分だからだ。

 よく「時間管理をきちんとやれ」「時間管理が基本だ」と言われるが「アポイントメントの時間に遅れない、遅刻をしない」「予定していた時間通りに仕上げる、提出する」「無駄なことに時間を使わない」など、よく考えれば、管理すべきなのはすべて自分自身の行動だということに気づくだろう。

 つまり、わたしたちがなすべきは、時間管理ではなく、行動管理なのだ。従来、時間管理といわれてきたものは「一定の時間の中で何をするか、どう行動するか」という問題にすぎないのであり、厳密にいえば時間管理というのは間違っている。わたしたち人間には、時間を管理することなどできない。

 『7つの習慣 成功には原則があった!』(キングベアー出版)の中で、スティーブン・R・コヴィー博士は「時間管理という言葉自体を誤りと考える。なぜなら時間は管理できるものではない。唯一管理できるのは、自分自身でしかないからだ」としており、時間管理の本質を語っている。

 現在、多くの人が採用している短期的な目標や課題に追いまくられる旧世代の手帳は、忙しい毎日の中でスケジュールを必要以上に詰め込んでしまい、ストレスを溜め込んでしまう。そしてその結果、タイムマネジメントの本来の目的である「日々の行動をコントロールすることによって、人生をコントロールする」ことが、どこかに行ってしまうという限界を見ることになる。

時間はコントロールできない

 では、どうすればよいのか。

 時間はコントロールできるものではない、コントロールできるのは自分の行動だけであり、問題は「どのような行動をするのか」ということになる。

 そしてこの「どのような」に関する大きなポイントの1つは、この日々の行動が何から生まれてきたのか、この行動は自分自身の何と結びついているのかという点だ。前時代的な時間管理のプロセスでは、短期的な目標や会社や上司から与えられた成果目標や数値が先行し、その数値の達成に対してのみ一生懸命になるあまり、元来持つべき大きな目的や、何のために、なぜ、といったことに対する答えがないままに、追われるかのようにめまぐるしく動くことだけになってしまうことが多い。

 それに対し、フランクリン・プランナーが提唱する第四世代タイムマネジメントでは、自分にしかできない貢献、原則に基づいた価値観をベースにする。1人1人が持つ才能や個性はすべて異なり、果たしたい貢献の内容も異なる。また、生き方の指針である価値観も当然1人1人違う。

 その違いを深く認識しないままに、単に短期的な目標を掲げ、行動を計画し実行したところで、本当の意味での充足感を感じることはできない。このプロセスは単に表面上に表れるスキルや知識で解決できるものではない。

 自分自身の内面に長い時間をかけて蓄積されたものだ。今は幾重(いくえ)ものベールに包まれているかもしれないが、自分自身との真摯(しんし)な向き合いによって、必ず明確化できるはずである。このことが第四世代のフランクリン・プランナーと旧世代の大きな違いであり、現在の知識労働者の時代に求められている時間管理の考え方なのだ。

第四世代タイムマネジメントのステップ

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 具体的なタイムマネジメントのプロセスを紹介しよう。知的なビジネスパーソンがビジネスやプライベートにおいて、第四世代タイムマネジメントのプロセスを実践するためには次の4つの段階を踏む必要がある。

 どのプロセスにおいても、慣れないうちは、多少難しく感じたり、考えがまとまらないことがあるかもしれない。そのときはどんどん先へ進んでも問題はない。やりながら修正し、あなただけのプロセスをつくり上げることができれば、それでもかまわない。

  1. 価値観を明確にする:独自の貢献に基づいた価値観を明確にする
  2. 目標を設定する:主体的課題を見出す
  3. 週間計画を立てる:第II領域活動を優先する
  4. 日々の計画を立てる:タスクに優先順位をつける

 この4つのステップは、下図のようにピラミッドの形をしており「生産性のピラミッド」と呼んでいる。古代エジプト王朝時代に作られたピラミッドは土台が安定しているために、何千年にもわたって風雨にさらされても、作られたときそのままの形でそびえ立っている。上部先端が尖り、下に行くほど広がっているこのピラミッド形は、まさに耐久性と安定感を象徴しているのだ。

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