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» 2010年12月28日 16時00分 UPDATE

誠トレンド格付2010:iPad、iPhone、電子書籍――誠 Biz.IDの読者が選んだトレンドとは

2010年も誠 Biz.IDをご愛読いただき、ありがとうございます。年内最終更新の本日、読者が選んだトレンド格付を発表します! 編集部ではどのようなトレンドをとらえていたのでしょうか。

[Business Media 誠]
誠トレンド格付2010 誠 Biz.ID編 Business Media 誠編
大賞1位 iPad(449) スマートフォン(625)
2位 iPhone 4(410) 食べるラー油(桃屋、S&B)(296)
3位 電子書籍(385) 〜なう(Twitterをモバイルで利用)(290)
4位 もしドラ(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』)(282) Android(271)
5位 自炊(書籍・雑誌の電子化)(241) 3Dテレビ(194)
6位 Evernote(151) 円高(187)
7位 SaaS、クラウド(125) 東京スカイツリー(170)
8位 USTREAM日本版(119) LED電球(148)
9位 高速データ通信(WiMAXなど)(92) 3D映画(119)
10位 電子文具(デジタルメモ、デジタルペンなど)(75) 羽田国際空港(東京国際空港)(103)
N=1017[複数回答(3つ以内)]※括弧内は回答数

鷹木創 2009年に引き続き、今年もトレンド格付を実施しました。いろいろ流行ったけど、藤村くん的には何が印象的だった?

藤村能光 Evernoteがさまざまなサービスや製品と連係し、記憶のエコシステムをがんがん広げていったところですね。今年は特にEvernote関連の取材も多かったですし、○○とEvernoteが連係した、という記事もたくさん書いた記憶があります。

鷹木 そうだねえ、Evernoteは今年すごくキャズムを超えた気がする。いろんな人がEvernoteを知って、使ってみた年だよね。ちなみに、藤村くんは9月からBiz.ID編集部に入ったけど、それまではエンタープライズが専門分野だよね。

藤村 はい。

鷹木 その時もEvernoteは知っていた?

藤村 知ってましたし、使ってました

鷹木 ただ、今と比べるとあまり連係ツールやデバイスはなかったよね。エンプラ的な視点からすると、Evernoteの企業利用的な方向性はどうかな?

藤村 エンプラ的な視点というか、提携する企業にとってはありがたいでしょうね

鷹木 ほほう。その心は?

藤村 例えば、プリンタ+Evernote、iPhoneアプリ+Evernoteみたいに、自社製品にプラスワンの要素として追加できます。しかもEvernoteは急速に拡大しているサービスなので勢いもある。たくさんの人が使っているサービスをバンドルすることで、それまで自社製品に興味がなかったユーザーを巻き込めるかもしれないなあと。

鷹木 利便性も増すし、販売戦略的にもいいと。そういう意味では、Evernoteと組むこと自体、大きなマーケティング戦略なのかもしれないね。少なくとも今年は。

藤村 大きいと思います。

鷹木 バズワード的な側面も強いかもね。

藤村 絶対ありますね。「クラウド」という言葉にのっかって、情報を記録するというWebサービスが「クラウドサービス」と呼ばれるようになってましたよね、今年は。それがランキングの「クラウド、SaaS」にも表れているのかなあと。仕事術をテーマにしているBiz.IDの読者がこのキーワードを選ぶとは思っていませんでした。

鷹木 伝える側であるこっちの問題もあるけど、クラウドってなかなか意味を伝えにくいよね。

藤村 はい。

鷹木 いろんなクラウドがあるんだけど、情報を記録するWebサービスっていう狭義の意味ができちゃったかも。

藤村 ですね。一応昔の記事を見ていると「オンラインメモサービス」みたいな説明がありましたけど、今はクラウドサービスと呼ばれる方が多いですよね。少なくともメディアやWeb業界の人はそれで納得してしまう空気ができちゃいました

鷹木 そうだねえ。クラウドが一般化すると、来年以降はもっと一般の人が利用するだろうから、メディア側にももうちょっと正確に伝えるよう、するべきかもしれんね。できるだけクラウドって言葉は使わないようにするとか。

藤村 テレビや新聞でも「クラウド」という言葉が聞こえてくるようになりました。NECはテレビCMで堂々と「クラウド」とうたっていましたし、クラウドがようやく技術に詳しい人たちの枠を越えて、一般の人にも伝わっていくかもしれません。その動きを見ながら、クラウドという言葉が正しいのかそうでないかを判断していく必要があると思います。

iPadより、iPhone 4より、あれが欲しい!

鷹木 話はぜんぜん変わるけど、トレンド格付けの1位は「iPad」。鷹木は発表その日に予約し、購入したけど、藤村くんは買わなかったよね。iPhoneは持ってるのに……。

藤村 買わなかったですね。iPhone 3GSを持っていて、それで十分だと思っちゃいました。インターネットを閲覧する、iPhoneアプリ使う、Twitterする、Facebookする――くらいしかiPhone使ってませんから。映像見たり、資料を編集したり、みたいなiPadならではの機能は、自分は特に必要としていませんでした。

鷹木 実は鷹木もiPadって、自宅で寝ながらブラウジングしたり、YouTube見たりする以外のプライベートではあまり使っていない。むしろ営業同行で自分のサイトを客に見せるほうが役割としては大きいかな。

藤村 お仕事ガジェットとしては役に立つと思います。あと僕はアーリーマジョリティですので、最新ガジェットに飛びつく的な発想がそもそもなかったり。iPhoneも3Gはスルーして、3GSではじめて購入しましたし

鷹木 そう言えば、あんまりガジェット買ってないような(ちょっとさみしい)。

藤村 そもそも興味がないんです。でもMacBook Airは欲しい。モテそうだから(笑)

鷹木 MacBook Airは思わずポチリそうになったなあ。

藤村 おしゃれなカフェにいっておもむろにエア取り出して、ぽちぽちやりたいですね。

鷹木 やりたい! すごくやりたい!!

藤村 (笑)同じことをポメラでやってみたんですけど、友達からは理解されなかったす……。

鷹木 さっきiPhoneの話が出たけど、iPhone 4よりもMacBook Airなわけ?

藤村 そうですね。3GSで満足してるので、iPhoneなら5が出るまで待ちます。MacBook Airはやはり軽さがうれしいです、持ち運びたいPCですね。

鷹木 ただ、iPhone 4の発売当初は女の子からモテたよー(勘違い)。3GSでも相当ユーザーを増やしたけど、4はキャリア変更する一般人が多かった印象。鷹木の周りの知り合いは、軒並み4に変更してた。

藤村 ですねえ。周りでもITに詳しくない友達がiPhoneに変えてました。4を持ってる人も多いです。

鷹木 そうだね。誠の格付けでも上位にスマートフォンやAndroidがランクインしていて、かなりスマートフォンの認知が進んだ様子。

藤村 誠の読者という点が大きいですね、一般のビジネスパーソンに浸透してきてるんだなあと。スマホと略すのにはいまだに抵抗がありますけどね(笑)。

鷹木 個人的にはiPhone以外の選択肢が増えてほしい!(でもiTunesやAppStoreの資産があって、なかなか移行は難しいんだけども。Appleは商売上手だな……)

藤村 iPhoneは囲い込みがうまいです。一度iPhoneを使うと、少なくともAndroidより前のケータイには戻れないですし。

鷹木 やめた人も知ってるけどさ(笑)。

藤村 いらっしゃいましたね(笑)。

電子書籍元年だった2010年、これからどうなる?

鷹木 iPadやスマートフォンの隆盛と関連してか、電子書籍の記事も読まれたね。

藤村 電子書籍、バブルの始まりでした。過去の自炊記事がいまだにトップ10にランクインしているなど、根強い人気の印象を受けます。

鷹木 あの連載、6月からスタートしたんだけど、当時は「自炊なんかやる人、そうとうマニアだろ?」的な見方もあった。

藤村 確かにめんどくさそうですもん、工程が。

鷹木 でも最近、当社の営業(女子)からも「冬休みに自炊するので、ScanSnap貸してください」とか言われるわけ。なんなら手取り足取り教えましょうかと(笑)。実際、電子書籍コンテンツはなかなか売り上げが上がらなくて苦労しているらしいんだけど、自炊は盛り上がった。まあ、これから電子書籍コンテンツが普及してくれば、自炊は自然と少なくなると思うけど。

藤村 さすがに自炊友達は周りにまだいないですけど、iPhoneとかスマートフォンを経由して電子書籍、電子ブックレットを見るようになりつつあるんでしょうね。もしドラでも200万部近く売れて、電子書籍は10万ダウンロード前後だとどこかで見た記憶が(もしドラのTwitterによると、11月30日時点で9万ダウンロード)。

鷹木 10万ダウンロードはすごいね。

藤村 売り上げ比率にして5%くらい(推計)ですか、これでも電子書籍では大成功ですね。

鷹木 当社でもeBook USERが始まったし、来年も引き続き熱い(というか熱くなってくれという)分野>電子書籍。あと、もしドラの話で言えば、格付けにも4位にランクイン。

藤村 おお、もしドラブーム。

鷹木 「あんなマネージャーいねーよ」という声もあったけど、基本的にストーリーは面白かった。

藤村 企業や経営者にも刺さってましたね。このコンテンツとかスマッシュヒットとばしてました

鷹木 まさかドラマ化されるとは思ってなかったけどね(笑)

藤村 確かに。当社的にはコレ

鷹木 うわ(笑)。というか、ひどいな(いい意味で)。

藤村 真骨頂ですよね、表情とかこれしかない!

鷹木 ほんと、おつかれ!>IT戦士

MOLESKINEを再発見!

鷹木 上位を振り返ってみたけど、このほかに藤村くん的に気になったものはあった?

藤村 ランキング外でもいいですか?

鷹木 いいよ。

藤村 ずばり、MOLESKINEなんです

鷹木 確かに、気に入ってたね

藤村 こんなに文具にハマるとは思わなかったくらい、今は愛用してます。

鷹木 今年は、 堀正岳さんたちがMOLESKINE本を出したり、再発見! という感じの年だった気もする。どこが気に入ったの?

藤村 堀さんの本の影響は大きかったですね。ベタですけど。あとはハードカバーの堅牢さ、立ちながらでも書けるノートの作り、ノートが使い終わった後でも本棚に保存してずっと置いておける点が気に入りました。

鷹木 立ちながら書けるっていうのは、職業柄大事だよね。というか必須。それに保存という観点はいいかも。

藤村 Evernoteみたいなデジタルに情報をためるのもありですけど、自分はタグ付けとか分類することをおっくうに感じるタイプですので。

鷹木 分かる!

藤村 気付いたときにすぐにペンで記録でき、ノートを見返した方が振り返りができるんですよね。デジタルは使いこなせる人にとってはいいツールですけど、そうでない人の方が圧倒的に多いなあと。アナログ派の人間としては、紙に書くという原点回帰をしちゃいました。

鷹木 でも、それも「あり」だよね。無理にデジタルに固執することはないし。アナログのよさってやっぱりあるよ。

藤村 あと用途が明確だとアナログは使いやすいです。僕はライフログ(その日にあったことを時間で区切ってひたすら記述する)をMOLESKINEに書き始めたのですが、これが習慣になっちゃいました。

鷹木 へー、日記だ!

藤村 そうなんです、日記を細切れに書くという形です。

鷹木 習慣化に至るなんてすごいね。やっぱり書きやすいと、いつでも書けるからかな。

藤村 それが大きいですね。思いついた時、仕事と仕事のあいまにさっとノートを開いて気軽に書ける――。これがヒットしました。みなさんTwitterで同じことやってるかもしれないですけど。

鷹木 書きにくいとそれだけで続けるのがイヤになっちゃうからね。

藤村 ちなみに14×9センチのMOLESKINEを使っています。12月11日にライフログを付け始めて、今で60ページ分書いていました。

鷹木 すごい書いてるじゃん。1日2〜3ページぐらい?

藤村 1日あたりざっと3、4ページくらい書く感じですね。

鷹木 記事も書けよ(苦笑)

藤村 あ、すみません(笑)というか、文字だけじゃなく、最近は図解思考にもチャレンジしているので、それがページの多くを占めます。

鷹木 図解思考みたいなイラストはアナログの独壇場だよね

藤村 もう書いているとテンションが上がっちゃって。「MOLESKINEのノートに美しい図解が蓄積されて行くー」みたいな。

どうなる? USTREAM

鷹木 鷹木が気になったものは、USTREAMかな。ビジネス的にも弊誌にて一番力を入れた分野。ただ、まだ視聴者数とかこれからだよね。8回ぐらいUSTしたけど、同時視聴者数では池上さんの1700人が最高。1700人ってセミナーとして捉えると多いけど、番組としてはどうなんだろ。

藤村 やはり腰を据えてUSTを見るという習慣がまだまだ根付いていない。それから何と比較するかですね。テレビと比較すると「え、そんなもの」となっちゃう。

鷹木 テレビとの比較は危険だね(苦笑)。そもそも腰をすえて見るものなのか?>UST

藤村 つけっぱなしにしてダラダラと流すって感じですかねえ。実はほかの人がUstをどう見ているのかがイメージできないんですよ。僕たちは職業柄、USTを閲覧できる環境にありますけど。

鷹木 それは言えてる。

藤村 普段からPCをがんがん使わない人の方が圧倒的に多いわけで。

鷹木 普通のビジネスパーソンが仕事中にPCを開いて、よく分からない動画を見てたら怒られるわ。

藤村 (笑)

鷹木 ただ、視聴者と出演者の評判はおおむね良かった。勝間さんも和田裕美さんも「また出たい」って言ってくれたし。

藤村 うんうん、新しいメディアの可能性をみんなで実現しようとしている感がありますよね。台本がない番組というのはやはり出演者にとってはいいかもしれません。テレビなどの既存メディアは台本通りに進むことが前提ですから。

鷹木 Twitterなどで視聴者、出演者、制作部隊のみんなが一体になる感じは確かに半端ない気がした>UST

藤村 そうなんです、UST画面横のTwitterとか見ていると、みんなで盛り上がって

共時体験をしていますね。

鷹木 テキストの記事だとなかなかそういうのはできないからね。

藤村 うーん、そうですね 「Tsudaる」るとか「Togetter」ぐらいでしょうか>テキストの場合。さっきの新しいメディアの可能性ですが、津田大介さんと池上彰さんががっつり話していますので、ご参考までに。

来年は何がランクインする?

鷹木 というわけで、2010年トレンド格付けをざらっと振り返ってみたけど、2011年はどういう年になりそう?

藤村 やっぱりスマートフォンの普及が一番のトピックになりそうですね。調査会社のデータでも、2015年にスマートフォンの契約数が携帯電話を越えるという調査結果もありましたし、来年はさらにスマートフォンが一般的に浸透するのかも。

鷹木 そうだね。新しいデバイスには新しいコンテンツ、新しいメディアが必要だから、Biz.IDでもスマートフォン関連の記事が増えるかもしれない。あ、ちなみにアイティメディアIDを取得すると、スマートフォン対応の画面で記事が読めるので、皆さんぜひご登録くださいませ(無料)。

藤村 わー、これを“わがたみずひき”といいます(池上さん)

鷹木 (笑)というわけで、今年もご愛読ありがとうございました。2011年は1月6日から平常更新です。来年もよろしくお願い申し上げます。

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