ネットワーク接続に対応した新型ScanSnap「ScanSnap N1800」を試す(前編)(2/2 ページ)

» 2011年03月23日 17時40分 公開
[山口真弘,Business Media 誠]
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利用時の占有空間はS1500と同等、本体前面の液晶パネルで操作

 続いて、本体の構造および外観についてもチェックしておこう。

 背面の給紙トレイから挿入した原稿が本体手前から排出されるという仕組み自体は、従来のScanSnapシリーズと変わらない。筐体は、現行のS1500/S1300のような“ヨーロピアンテイスト”デザインとは異なる角張った無骨なデザインだが、シルエットや配色から、ScanSnapシリーズであることがひとめで分かる。


左が従来モデルのS1500、右がN1800。現行シリーズとはややデザインは異なるが、ScanSnapのシリーズであることはひとめで分かる。液晶パネルの周囲は従来の基調色であるシルバーではなくパールホワイト

排紙トレイを展開した状態では、両者の設置面積はさほど変わらない

正面右側に電源ボタンおよびScanボタンを装備する

 本体サイズはやや大柄に見えるが、使用時の占有空間はS1500とほぼ変わらない。ただしS1500と違って上部の給紙トレイは手前に折りたたむことができず、基本的に展開したままとなるため、未使用時はかなりの存在感がある。

 またS1500であれば給紙トレイを展開することで電源がオンになる仕様だったが、本製品は給紙トレイをたたむ仕組みがないため、本体正面右側のボタンで電源をオンオフする仕組みになっている。


給紙トレイは折りたためない。読み取りが可能な用紙サイズはA4まで、添付のキャリアシートを使うことでA3まで対応する

上方から見たところ。同時にセットできる枚数は50枚と、S1500と同等。本体を開いたところ。紙詰まり時のメンテナンスの方法はS1500と変わらない

手前の排紙トレイは手前に引き出す構造。ここだけ見ると、エプソンのドキュメントスキャナ「ES-D200」の構造に近い

前面に装備されたタッチ対応の液晶パネル。本製品の操作は基本的にこの抵抗膜方式のタッチスクリーンで行う。操作性は悪くないが、文字入力以外に選択肢がないのに入力欄にフォーカスしていない画面があるのがやや気になる

 外見上、コンシューマ向けの最上位モデルにあたるS1500との大きな違いは、本体正面に据え付けられた大型のタッチ対応液晶パネルだ。サイズは8.4インチ、解像度は1024×768ピクセルというから、ちょっとしたモバイルPCや電子書籍端末並みの巨大さだ。液晶パネルに表示されるソフトウェアキーボードの挙動はiPadなどとよく似ており、操作性も良好だ。


アルファベットの入力画面。操作性はiPadのソフトキーボードと酷似している。右は数字および記号の入力画面に切り替えたところ

 ところで実際に箱から出してみて「おやっ」と思うのが、従来のScanSnapシリーズのような添付DVDがないことだ。これは前述の通り、「ScanSnap Organizer」や「ScanSnap Manager」といったユーティリティに相当する機能が本体側に内蔵されているためである。

 ただし設定内容によっては、本体のタッチ液晶だけでは設定が行えず、設定ソフトをPC側にインストールしなくてはいけない場合がある。これらについては本体内のROM領域に書き込まれており、ブラウザから本製品にアクセスしてダウンロードする。またマニュアルについてもスタートアップガイドだけが紙で添付されており、設定に必要なオペレーションガイドは本体からダウンロードする仕組みになっている。

 以上、ざっと概要を紹介した。導入手順の概要およびスキャンの品質は、次回の後編で詳しく紹介していく。

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