連載
» 2011年03月29日 16時00分 UPDATE

プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術:要注意! そのプレゼン、ストライクゾーンはどこですか?

プレゼンテーションで失敗しない予防策は、前回の「聴衆分析」と聴衆のストライクゾーンを知ること。ストライクゾーンを事前に、正確に把握しておきたいところです。このため、先方とのヒアリングが重要になりますが、どうやってヒアリングをすればいいのでしょうか。

[永田豊志,Business Media 誠]

 お笑いと同じように、プレゼンテーションでもなるべく滑らないようにしなければいけません。プレゼンで失敗しない予防策は、聴衆を知ること(聴衆分析)、そして聴衆のストライクゾーンを知ることです。商品やサービスの提案などビジネスプレゼンでは特に、ストライクゾーンを事前に、なるべく正確に把握することがとても重要なのです。

st_nagat01.jpg

「品物がよければ、カネに糸目はつけないよ」はウソ

 答えはプレゼンの聞き手が持っている――とはいえ、聞き手の目的や課題があいまいだったり、プレゼンによって何を成し遂げたいのか、聞き手にとってのゴールの定義が不明瞭だったりする場合は要注意。多くの場合、あいまいな前提条件で提案すると、的をはずすだけでなく、自分の貴重なリソースを無駄に浪費してしまいます。

 また、課題やゴールが明確でも、前提条件が定まっていないケースもあるかもしれません。

 「よい提案であれば、カネに糸目はつけない」。こう言う発注担当者が、たまにいるのですが、絶対に真に受けてはいけません。実際に無尽蔵に予算があることはありえないので、前提条件は決まっているはずです。なんとかして、予算の限度額を把握するように努力しましょう。「○億円くらいの提案もありますが……」などとふれば、本当に予算のない担当者はうろたえるはずです。

ボールを投げてみなければ、ストライクゾーンが分からない

 プレゼンのゴールが不明瞭な場合は、担当者に「例えば、こんな提案だったら、どうですか?」と具体的なケースに対する反応を聞くのがよいでしょう。要件があいまいであっても、具体的な提案に対してはジャッジができる担当者は多いものです。具体的なアイデアをいくつかぶつけてみて、最終的なストライクゾーンがどのあたりかを推定するのです。

 ストライクゾーン確認のポイントは次の3つです。

  1. 許容範囲(スケジュール、予算、規模などの範囲。どこまでOKか?)の確認
  2. ターゲットイメージ(ターゲットとなる競合、理想像などゴールのイメージ共有)の確認
  3. なるべく極端なものを提示し、そこから絞りこんでいくアプローチ

 そのために、まずは聞き手に投げてみることが大事。直球、カーブ、フォーク、ど真ん中、わざとはずしたボール球――いろんな球にどんな反応があるのか。それを見極めるのが、ヒアリングです。

 ヒアリングがしっかりできれば、後は要望に沿ったアイデアを考えるステップです。ストライクゾーンは分かっていますから、どのようなアイデアに相手が共感できるかは、判断しやすくなっているのではないでしょうか。

集中連載『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』について

『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』 『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』(永田豊志・著、中経出版・刊、A5判/208頁、本体1500円)

 パワポの前に「図」で考える――。ベストセラー『頭がよくなる「図解思考」の技術』の第2弾となる本書は、プレゼンテーションの根幹とも言える「メッセージをどう作り、どのように伝えるのか」を図で整理する方法を解説しています。

 「見栄えのいいスライドを作ること」や「説得力のある話し方をすること」も当然大事ですが、プレゼンの目的(メッセージ)そのものが洗練されていなくては、聞き手の心には届かないからです。営業プレゼンテーションや講演に限らず、ちょっとした説明や商談、または報告などにも応用可能で、あらゆるビジネスシーンで活躍するはずです。


目次

  • 第1章:残念なプレゼンは、なぜ眠たくなるのか?…面白いプレゼンの秘密とは?
  • 第2章:考えがスッキリまとまる図解プロットの技術…自分の考えを整理する方法
  • 第3章:「合体ロボ作戦」でシナリオに磨きをかける…プレゼンの流れを作り出す
  • 第4章:魅力的なスライドラフを描いてみる…ハイクオリティなラフ描きの技術を公開
  • 第5章:図解プロットに挑戦!…実際に、考えをまとめ、シナリオを作り、ラフを描く
  • 第6章:魅力的なアイデアを作り出す10のテクニック…使えるアイデア発想法

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

photo

 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。

連絡先: nagata@showcase-tv.com

Webサイト: www.showcase-tv.com

Twitterアカウント:@nagatameister


Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -