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» 2011年05月10日 21時20分 UPDATE

Twitter+Facebook+Dropbox? スペイン産のZyncroはソーシャルビジネスサービスとして成功するか

オーシャンブリッジは、企業向けクラウドサービス「Zyncro」のサービスを開始。TwitterやFacebookのようなマイクロブログ機能やDropboxのようなファイル共有などを統合したクラウドサービスだ。

[鷹木創,Business Media 誠]
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 オーシャンブリッジは5月10日、ソーシャルネットワークとファイル共有を利用できる企業向けクラウドサービス「Zyncro」(ジンクロ)のサービスを開始した。5ユーザー1Gバイトまで無料で利用できるほか、60ユーザー960Gバイトまで使えるビジネスエディション(月額700円〜)や、利用制限のないエンタープライズエディション(要問合せ)も用意している。

Twitter+Facebook+Dropbox

st_zc02.jpg ルイス・フォントCEO
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 Zyncroは、TwitterやFacebookのようなマイクロブログ機能やDropboxのようなファイル共有などを統合したクラウドサービス。スペイン・バルセロナのZyncro Techが海外で提供していたものをオーシャンブリッジが国内向けに提供する。

 アカウントを作成すると、FacebookのウォールやTwitterのタイムラインのように自分のコメントを投稿したり、ほかのメンバーの投稿にコメントしたりできるようになる。メンバーを登録する際は、社員だけでなく社外のユーザーも登録可能だ。部署やプロジェクトごとにメンバーを限定したグループや、各ユーザーの権限なども設定できる。このほかiPhoneやiPadなどのスマートフォンやスマートデバイスからも利用できるため、営業部門や在宅勤務のユーザーとも情報共有できるという。

 ファイル共有機能はフォルダ構造を利用できるほか、オンラインオフィス「Zoho」の機能を利用したプレビュー機能を装備し、共有したファイルを開かずとも内容を確認できるようになっている。日本語版にはまだ実装していないが、Dropboxのようなローカルフォルダとのファイル同期機能も利用できる予定。さらに有料版では共有したファイル内の全文検索が可能だ。今後のアップデートを通じて「Zyncro Apps」と呼ばれるアプリ群を強化し、「いかなるどのような製品とも連携できるようにする」(Zyncro Techのルイス・フォントCEO)という。


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Twitter世代やFacebook世代は旧来システムにがく然!?

st_zc09.jpg ほかのサービスとの比較

 「TwitterやFacebookを利用する社員は多いが、そういう仕組みを社内でどうやって生かすか、企業の本部部門は悩んでいる」というのは、フォントCEO。「コカ・コーラのようなBtoC企業であればエンドユーザーとのつながりを強化するためにソーシャルメディアを活用できるが……」と言葉をにごす。確かに、機密情報をやり取りすることの多いBtoB企業では公開した状況でコミュニケーションを行うのが難しい。

 とはいえ「既存システムでは、必要な情報が存在していても見つけるのが難しい」のも事実。旧来、社内における情報の流れは経営層やマネジメント層からトップダウンで現場に伝わっていた。だが、中間のチームリーダーで情報が滞ることも多く、実際には情報が現場に伝達しないことも多かった。コラボレーションの側面で言えば、それぞれのチーム内ではコラボレーションできているが、チームを超えてのコラボレーションは難しい。「エレベーターでほかのチームの人と出会っても話さないことが多いのでは」という。

 また、TwitterやFacebookに慣れ親しんだ若い世代が入社してきていることも従来のシステムにとっては“懸念”。こうしたソーシャルネイティブは「日ごろ、ソーシャルメディアに触れているだけに、会社のシステムがとても古臭いことにがく然とするだろう」。

ソーシャルサービスがビジネスツールとして成功するための条件

st_zc10.jpg オーシャンブリッジの高山社長
st_zc11.jpg アルゼンチンのブエノスアイレス大学が導入した

 「安全で、クラウドで使用できて、いかなるサードパーティ製品とも連携できること」――。これからのビジネスツールとして、ソーシャルサービスが成功するための条件だという。「今後5年間で大多数の企業がソーシャルサービスを使うだろう。ソーシャルサービスがあれば、コラボレーションを促進し、生産性を向上できる。メールも減らせる。Zyncroでは4割減らせた。社員と経営層とのつながりやモチベーションの向上も見込める。特に大企業は利用者も多いので、ソーシャル化の恩恵を大きく受けるはずだ」

 オーシャンブリッジの高山知朗社長も「メールによるビジネスコミュニケーションは破綻しつつある。スパムの問題もある。メールを送ってもなかなか返事がこない」という。安易にccとして送られる無関係なメールが多いために、対応が遅れてしまうのである。「メールの返事が遅い人には、Twitterのダイレクトメッセージか、Facebookでのやり取りが多くなってきた」と笑う。

 なお、Zyncroの日本語版は東京リージョンのAmazon Web Serviceを利用している。「Amazonの障害は起きる可能性を否定できないが、ヨーロッパでのサービス提供は99.99%の稼働率だった。Zyncroのデータはバックアップを取っており、東京のデータセンターが落ちたとしても、米国のデータセンターにデータを移行するなどの復旧策を用意している」(フォントCEO)

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