Evernoteの「リンク」機能が便利そうな3つの使い方あなたの不安、見積もります

Mac OS X用「Evernote」のβ版ではありますが、ノート間にリンクを張れようになりました。こういう機能は「さて、何に使おうか……」と頭をひねってばかりいないで、いろいろ試してみるといいでしょう。

» 2011年05月19日 17時20分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 「Evernote」に大きな追加機能がありました。Mac OS X用クライアントアプリのβ版ではありますが、ノート間にリンクを張れようになったのです。特定のアプリ限定ですが外部アプリからもEvernoteの特定のノートを呼び出せます。

 なにやら「すごいことができそう」な感じ。こういう機能は「さて、何に使おうか……」と頭をひねってばかりいないで、いろいろ試してみるといいと思っています。

ブログのネタ帳リストに、タスクリストに

 パッと思いつくところで、ブログなどのネタ帳リストです。Evernoteではチェックボックスが使えますから、チェックボックスの後ろにノートへのリンクを貼り付ければ、それが「まだ使っていないネタ」という意味に見えるでしょう。

 ネタ帳に連想して「タスクリスト」も思いつくのではないでしょうか。もちろんそういう意味では「Nozbe」とEvernoteを連動させたり、ノートに直にチェックボックスを打って、属性検索機能や保存検索機能を使ってもいいわけですが、Evernote内の1つのノートだけで、一覧をリスト表示できることはやはり大きなメリットです。

 ただ、私自身はやはり「外部アプリからEvernoteのノートを呼び出したい」と思います。特に「Toodledo」を使っているので普段使っているブラウザであるGoogle Chromeから呼び出したいわけですが、これは試してみたところ、うまくできませんでした。

 ですが、私が愛用するGTDアプリである「Omnifocus」からなら呼び出せました。当面タスクリストがらみのリンク機能は、Omnifocusとの連係で使って行くことになりそうです。

「未定プロジェクト」をつないでいく

 以上はすぐ思いつく使い方ですが、私自身はもう少し「自分に近い」使い方をしてみたいと思っています。その中で思いついたのが「未定プロジェクト同士をリンクする」というアイデア。

 「未定プロジェクト」というのは私自身が勝手に使っている言葉なのですが、要するに企画以前の企画です。「こんな本を書いてみたい」「今度セミナーやるならこんなことをテーマにしたらどうだろう」というような話です。

 こうしたメモの断片は山のようにEvernote内にストックしていますが、そのほとんどは日の目を見ません。本にできるテーマもセミナーを開催できる日数も限られています。「たんなる思いつき」を片っ端から形にしてアウトプットするというわけにはなかなかいかないものです。

 しかも、これらの「断片メモ」はカテゴライズもしにくいのが特徴。本を書いていると、本とはまったく関係がないのに、そこそこ「よい考え」がふと浮かぶことがあったりしますが、それは書籍企画にカテゴライズすることもできず、結局「断片メモ」になってしまいます。

 これらの断片を見返して、相互に関係がありそうなものをつないでいくと、ちょっとした内容のあるそれなりの大きさのテーマが浮かび上がるかもしれません。本当にそうなるかはまだやっていないので不明ですが、リンク機能を使っていちばんやってみたいことはこれなのです。

筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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