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» 2011年08月09日 17時45分 UPDATE

節電DIY:水冷? 空冷? 冷蔵庫の節電対策を“自作”する (1/3)

いよいよ節電の夏がやってきた。台風以降涼しい日が続いたが、これから9月までが暑さの本番だ。夏本番の節電対策を“自作”しようではないか。

[奥川浩彦,Business Media 誠]

 いよいよ節電の夏がやってきた。台風以降涼しい日が続いたが、これから9月までが暑さの本番だ。筆者が震災後の3月下旬に執筆した節電記事(その1その2)では、筆者自身が自宅の節電(節約)のために行ってきた対策を紹介したが、季節的に夏の暑い時期の追加検証をすることはできなかった。今回は新たに行った対策と検証を加え夏バージョンを数回に分けてご紹介したい。

ピークシフト

 電力不足で最大の懸念は需要が供給力を上回って起こる大規模停電だ。そのために必要なのは電力消費が増える時間帯をシフトするピークシフト。震災後の春先は夕方から夜にかけてがピークだったが、夏のこの時期は午後1時から4時ごろがピークとなる。

 では、この時間以外はガンガン電気を使っていいかと言えばそうではない。例えば6月28日のデータを見ると、前年の相当日は午前中からこの日の供給力を越えている。多くの方の節電努力のお陰で余力が残っていると言えよう。ピークシフトさえすれば、それ以外の節電は不要という声も聞くがそんなことはなさそうだ。夜間はゆとりがあるが、明るい時間帯は常に節電を意識した方がいいだろう。

st_setsuden01.jpg

 原発廃止論も含め電力供給問題は長期的な課題となるだろう。当然、需要の増減によってエネルギー政策の選択肢も変化するので、無駄な電力を使用しないことの価値は高い。

 ピークシフトも重要、日常的な節電(節約)も重要、こまごまとした節電に関して「そんなことしても効果はない」という考えもあると思うが、「やらないよりはやった方がいい」というのが筆者の基本的な考えだ。強いて言えば「できれば効率よく楽に節電したい」と思っている。

電力の需給状況

 7月1日に東京電力が7月2日から9月2日の需給見通しを発表した。最も供給能力が高い7月30日から1週間は5680万キロワットとなっている。

st_setsuden02.gif

 東京電力と気象庁のホームページからこの期間の昨年の電力使用状況と気温を調べてみると、以下の15日で今年の供給力を上回っている。昨年のデータでは、電力のピークは全て14時台となっているが、多くの日は午前中から今年の供給力を越えている。やはりピークシフトだけでは大規模停電はさけられない。参考までに消費電力が過去最高となった2001年7月24日は6430万キロワット。その日の東京の最高気温はなんと38.1度だ。

日付 消費電力
(キロワット)
今年の供給力
(キロワット)
去年/今年の供給力 最高気温
2010/7/20 5726 5610 102.1% 34.5
2010/7/21 5918 5610 105.5% 36.3
2010/7/22 5965 5610 106.3% 36.1
2010/7/23 5999 5670 105.8% 35.7
2010/8/5 5798 5680 102.1% 33.4
2010/8/17 5887 5660 104.0% 37.2
2010/8/18 5822 5660 102.9% 35.1
2010/8/23 5888 5590 105.3% 35.1
2010/8/24 5854 5590 104.7% 33.9
2010/8/25 5806 5590 103.9% 33.8
2010/8/26 5805 5590 103.8% 34.7
2010/8/27 5799 5550 104.5% 33.8
2010/8/30 5819 5550 104.8% 34.8
2010/8/31 5884 5550 106.0% 35.8
2010/9/2 5720 5550 103.1% 34.6
過去最高の温度
2001/7/24 6430 5670 113.4% 38.1

 2010年がたまたま猛暑だったのかもしれないが、今後は猛暑が当たり前になるかもしれない。節電の夏は来年以降も続く可能性があるので、今年の夏の節電対策は来年以降の糧になりだろう。

夏の節電はエアコンと冷蔵庫

 消費電力のピークは昔は冬がピークだったが、クーラーの普及により昭和44年(1969年)から夏が消費電力のピークとなっている。一般的には夏ピークだが、クーラーをあまり使用しない筆者宅の電気代はずっと冬ピークが続いている。正確な数値は分からないが、我が家で夏に最も電力を消費しているのは冷蔵庫だと思っている。

 資源エネルギー庁による家庭の電力消費のデータは、エアコンが25.2%でトップ、続いて冷蔵庫、照明、テレビの順で、この4つで7割弱となっている。さらに続いて電気カーペット、温水洗浄便座、衣類乾燥機、食洗機となっているが、これらは全ての世帯が使用しているわけではないので、実際に使用している家庭ではもっと比率は高くなる可能性がある。電気カーペットに関しては冬だけの使用なので、使用している家庭ではかなり高い比率なのかもしれない。

st_setsuden03.jpg 家庭の消費電力の機器ごとの比率

 同じく資源エネルギー庁による夏の日中(14時ごろ)の消費電力は、エアコンがトップで53%と大きな値となっている。続いて冷蔵庫、テレビ、照明となっている。圧倒的にエアコンと冷蔵庫の比率が高く、夏の節電の鍵を握るのはこの2つの節電と言えよう。

st_setsuden04.jpg

 どちらも一般的なデータで地域や個々の住宅環境などで異なってくるはずだ。寒い地域ではエアコン(クーラー)、冷蔵庫の比率は下がるだろうし、同じ地域でも風通しのよいマンションと、住宅密集地の一戸建てではエアコンに対する依存度も異なるはずだ。

 さらに言えば、エアコン、冷蔵庫、テレビなどは機種によって省エネ度が異なっているし、家族構成によっても違いが出る。家族4人が自室でテレビ+エアコンという家庭では当然比率が異なってくる。同じ4人家族でも幼児2人なら子供のいない家庭と大きな差はないかもしれない。これらのデータはあくまで参考として見た方がいいだろう。筆者宅の場合は、夏はエアコンよりも冷蔵庫がトップ、筆者が自宅にいる時間が多いのでテレビとパソコンの比率はかなり高めと推測している。

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