コラム
» 2011年08月05日 09時30分 UPDATE

Bluetooth+スマートフォン対応で広がったairpenの可能性

この春に登場したぺんてるのairpenPocketは、新たにBluetoothに対応。スマートフォンと連係することで可能性が広がった。7月に行ったドコモスマートフォンラウンジでのセミナーを振り返りつつ、現時点と近未来におけるairpenPocketの可能性を考察してみよう。

[舘神龍彦,Business Media 誠]
do_airp110128_01.jpg airpenPocket。ペンとメモリーユニット(受信部)のセット。PC接続ケーブルや、ペン用電池なども付属する

 デジタルペンは、手書きの軌跡をデジタルデータとして保存できるペンの総称だ。方式の異なる複数種類の製品が存在する。いずれもPCとの組み合わせて利用することを想定していたが、ぺんてるの「airpenPocket」は、Bluetoothに対応することで大きな可能性を手に入れた。

セミナーのお知らせ(8月11日19時から、有楽町にて)

 誠 Biz.IDでおなじみの舘神龍彦が、デジタルペンセミナーを行います。日時は8月11日(木曜日)19:00から、場所はNTTドコモのスマートフォンラウンジ(有楽町)です。入場無料。お申し込みはドコモスマートフォンラウンジのWebサイトから。お気軽にご応募ください。よろしくお願いします。



Bluetoothに対応して進化した“手書きデジタル”

 airpenの従来モデルとのもっとも大きな違いは、Bluetoothを利用してスマートフォンと連係し、手書きイメージを送信できること。次のような手順で利用できる。

 まずAndroid OS搭載スマートフォンに、専用アプリ「airpenNOTE for Android」(Android Marketからダウンロード可能。無料)をインストールし、Androidとairpenとをペアリングする。利用モードは2つ。

  1. 手書きした軌跡イメージを通信ユニットにいったん保存するモバイルモード
  2. 手書きしたイメージがリアルタイムで、スマートフォンの画面上に表示されるオンラインモード

 ――で、これは適宜切り替えが可能だ。いずれのモードでも、アプリを起動し、そしてペンで手書きしたイメージを「airpenNOTE for Android」でいったん保存する仕組みとなっている。


st_ap01.jpgst_ap02.jpg (左)airpenNOTE for Android 起動直後の画面。(右)モード選択アイコン。画面左上にあるアイコンのうち、左側がモバイルモード(メモりーユニットとペンで利用し、あとからスマートフォンに取り込む)。右側がオンラインモード(書いたものをリアルタイムでスマートフォンの画面に表示)

 保存した手書きデータを活用するにはエクスポートが重要だ。エクスポートできるサービスとしてはGmail、Picasaなどのほかに、Twitter、Facebookなどのソーシャルサービスも含む。airpenPocketで書いた手書きイメージは、Android端末で使っているTwitterやFacebookなどのアカウントを使ってアップできるのだ。


st_ap03.jpgst_ap04.jpg (左)オンラインモードを選択すると、スマートフォンとメモリーユニットがBluetoothで接続。(右)手書きイメージを書いたところ。メモリーユニットを上部に配置したノートに書いた図案をスマートフォン画面に表示している

st_ap05.jpg エクスポートボタン。画面下部中央のボタンをタッチすると共有アプリ選択画面になる。Evernoteには専用ボタンを用意した

 ほかにもDropboxやEvernoteなども連係している。とくにEvernoteは手書きイメージ保存画面に専用のボタンが設けられており、ワンタッチで保存できる。

 これを使えば、グループ間で次のような作業が可能になる。まずairpenでプレゼンファイルやWebサイトの遷移図、イラストなどの手書きイメージをEvernoteのグループで共有しているノートブックに投稿。他のメンバーが赤を入れたり、清書してもらったりできる。プレゼン用ファイルのイメージとか、イラスト、図解などはいきなりPCで書くより手書きの方が手っ取り早い。ふだんから持ち歩いているスマートフォンとairpenの組み合わせなら、こんな使い方が簡単にできるというわけだ。


st_ap06.jpgst_ap07.jpg 。(右)共有アプリ選択画面。Gmail、Picasa、Evernote、Dropbox、Twitterなど以外にも共有機能のあるものならば利用できる

“手書きデジタル”進化の真価とは?

 PCやスマートフォンなどがこれだけ普及した現在でも、手書きにこだわる人は多い。それは、起動時間もなくすぐに記録できる“道具としての瞬発力”の力が大きいからだ。ふつうのペンとメモ帳は、充電が切れたりアプリ起動にタイムラグが発生したりするなどデジタルツール特有の弱点はない。

 半面、メモ用紙やノートなどに書いたイラストや図は、コピーや編集、複写、あるいはメール送信などの、デジタルな記録手段が得意とするパワーを発揮しにくい。せいぜいデジタルカメラや携帯電話のカメラで撮ってメール送信するなどの工夫が必要だった。

 airpenPocketは、こういう“デジタル化に際しての隔靴掻痒(かっかそうよう)”を解消するまたとないソリューションだ。

 旧バージョンであるairpenMINIでは、手書きの自由度はあったが、PCと組み合わせて利用するものだった。逆に言えばPCにケーブルで接続するひと手間が必要だった。手書きイメージを手軽にデジタル化できるメリットにケーブル接続のタイムラグが挟まっていたのだ。

 airpenPocketは、Bluetoothに対応しスマートフォンと連係できるようになったことで、そのタイムラグがなくなった。すなわち手書きが本来持っている瞬発力を生かしたまま、デジタルツールが持つ、送信(メールなど)や共有(TwitterやEvernote、Dropboxなど)の機能に直結できたのだ。


st_ap08.jpgst_ap09.jpg (左)メール送信の画面。軌跡イメージがJPGファイルとして添付されている。別途本文もつけられる。(右)メールで受信した図のイメージ

airpenPocketはもっと進化する?

 とはいえairpenNOTE for Androidには、現状ではやや不安定な点もある。私が6月にNTTドコモのスマートフォンラウンジでセミナーを実施したときも起こったのだが、手書きイメージがTwitterやメールに送信できないトラブルがあった。たいていの場合はきちんと動作するのだが、まれにちゃんと動作しないことがあった。この点は今後の改善点だろう。

 機能面にはまだまだ可能性があるはずだ。現状のairpenNOTE for Androidには手書きイメージ入力画面は、ノートで言えば“無地”だ。例えば保存するファイル自体にタイムスタンプを挿入できたり、Evernoteで利用しているタグを引用、埋め込むことができたらどうだろう。そしてそれが手書きイメージに重なるような形で見えたらもっといい。

 現状では手書きイメージの保存ファイルは、「西暦4桁+月日+時間(時分秒)」が自動的につけられる。タイムスタンプはついているといえるが、イメージ内で確認できれば例えば日記をつけるのに便利になる。

 図やイラストなど手書きしたい部分はデジタルペン。手書きイメージに、タグやタイムスタンプなどの属性付加をスマートフォン側で実行。airpenとスマートフォンの組み合わせはこういうハイブリッドな機能分担の可能性を開くものではないだろうか。

セミナーのお知らせ(8月11日19時から、有楽町にて)

 誠 Biz.IDでおなじみの舘神龍彦が、デジタルペンセミナーを行います。日時は8月11日(木曜日)19:00から、場所はNTTドコモのスマートフォンラウンジ(有楽町)です。入場無料。お申し込みはドコモスマートフォンラウンジのWebサイトから。お気軽にご応募ください。よろしくお願いします。

著者紹介 舘神龍彦(たてがみ・たつひこ)

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 アスキー勤務を経て独立。手帳やPCに関する豊富な知識を生かし、執筆・講演活動を行う。手帳オフ会や「手帳の学校」も主宰。主な著書に『手帳進化論』(PHP研究所)『くらべて選ぶ手帳の図鑑』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)『システム手帳の極意』(技術評論社)『パソコンでムダに忙しくならない50の方法』(岩波書店)など。誠Biz.IDの連載記事「手帳201x」「文具書評」の一部を再編集した電子書籍「文具を読む・文具本を読む 老舗ブランド編」を発売


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