テレビは1年中使用するし、設定が固定であれば消費電力も比較的安定していると思うので電気代を計算してみよう。1日8時間使用、1キロワットアワー=22円で計算すると
映像メニュー | 省エネ設定 | 消費電力 | 1カ月の電気代 | 1年の電気代 |
---|---|---|---|---|
あざやか | 標準 | 136ワット | 718円 | 8617円 |
標準 | 標準 | 97ワット | 512円 | 6146円 |
映画プロ | 減2 | 63ワット | 333円 | 3992円 |
設定により1年で4000円以上の節約となる。テレビの視聴時間の長い人は一度調整してみるといいだろう。
次に映像メニューを標準に固定し、省エネモードごとのバックライトの設定と消費電力を調べてみた。バックライトは0から100まで1ステップ単位で変更できるが、今回は10ステップごとの数値を測定した。バックライトは0に設定しても真っ黒にはならない。そこそこ暗めだが、暗い部屋なら視聴に問題はない。
省エネ設定標準ではバックライトの設定により61ワットから136ワットまで消費電力は変化した。省エネ設定を減1にすると61ワットから100ワット、減2にすると61ワットから80ワットとなった。バックライトを暗めに設定すると消費電力の差が少なくなるので省エネ設定による差はあまりないようだ。
次はテレビのサイズによる差を検証してみよう。37型の37Z1と26型の26RE1を同じ設定で比較してみた。省エネ設定標準の条件で、映像メニューをあざやか、標準、テレビプロ、映画プロに設定したときの消費電力は、あざやか(バックライト100)では約60%の節電、標準(同50)で57%、テレビプロ(同30)で53%、映画プロ(同25)で52%といずれも消費電力は半分以下となった。やはり大画面より小さな画面のテレビの方がかなり省エネとなっている。ちなみにこの2台の表示サイズは819×461ミリ(37Z1)、576×324ミリ(26RE1)で面積は37Z1が2.02倍だ。
機種 | あざやか(バックライト100) | 標準(同50) | テレビプロ(同30) | 映画プロ(同25) |
---|---|---|---|---|
37Z1 | 136 | 97 | 74 | 69 |
26RE1 | 55 | 42 | 35 | 33 |
26型の26RE1も省エネ設定標準の条件でバックライトの設定を変更してみると、消費電力は28ワットから55ワットとなり、暗めの設定で使用すれば30ワット程度の電力消費で済む。
これまでの検証で画面を暗くすればかなりの節電になることが分かった。テレビのサイズも小さければ節電効果が高い。次は多くのテレビに搭載されている明るさ検出機能を検証してみたい。
明るさ検出(明るさセンサー)は室内の明るさに応じてバックライトを調整し、部屋が暗くなるとバックライトを調整し画面が暗くなる機能だ。
筆者宅の37Z1と26RE1には同じ機能が搭載されていて、グラフを見ながらリモコンで調整する方式となっている。実際にどれくらいに設定されているかを確認すると、37Z1は部屋を真っ暗にした場合バックライトは7、チョット暗めで15、昼間の明るい時間でも35となっている。消費電力にすると61ワットから66ワットくらいだ。
部屋の明るさは変化するが、バックライトは平均20くらいになっていると思われる。消費電力は62ワットくらいなので、電気代に換算すると1カ月300円台、1年で4000円前後と予想できる。
筆者の地元の電力会社はテレビCMで「テレビの明るさや、音量の設定をひかえめに」と節電を呼びかけている。音量が消費電力に関係あるのか気になりこれも実験してみた。数十秒だけ我慢して最大音量にしてみたが、消費電力は1ワットも増えなかった。ゼロとは言えないが、音量による影響は気にしなくていいだろう。
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