災害や事件、事故からどのように身を守るかを研究する防災・防犯ラボの第2回。皆さん、防災袋はどこに保管していますか? 意外に置いておく場所で悩みますよね。
「災害から身を守るには、何をすればいいの?」「犯罪被害に遭わないためには、どう注意すればいいの?」「事故のリスクを抑えるには、何を心がければいいの?」といった問題を掘り下げる防災・防犯ラボ(初回の記事はこちら)。主任研究員・ナカヤマです、こんにちは。
ところで皆さん、防災袋はどこに保管していますか? 意外に置いておく場所で悩みますよね?
枕元に置くのがイザという時にパッと持って逃げられるとも聞くし、玄関先がベストだともいうし、いやいや一刻を争う時に防災袋を探すヒマなんてないから身一つで逃げろという話もあるしと、何が正解か分からないのが、正直なところじゃないでしょうか。まあ、すべては状況次第なので、コレという正解はないのだとは思いますが。
いずれにしても、防災袋って詰めるものがたくさんあるから、重いです。それに、けっこうかさばります。
「非常時に必要なのは分かるけど、ふだんの生活スペースを食われるのはちょっと……」と、いつの間にか部屋の片隅に追いやったり、押し入れの中にしまって「そういや、どこにやったっけ?」となったりすることって、よくありがちですよね。少なくとも、我が家はそうでした。
この状況、なんとかならないかなあと考えつつ『地震イツモノート』という阪神・淡路大震災の被災者の声を集めた本を読んでいたら、こういうアドバイスを見つけました。
なるほど! トランクを使うという手があったか。そういえば、マイカーのトランクは、だいたいいつもカラッポ。荷物を満載にする機会は、盆暮れに帰省するときの家族の荷物くらいなので、このスペースを有効活用すればいいわけです。「灯台下暗し」とはまさにこのこと。
問題は、何をどれくらい詰めておくのか。トランクのスペースは限られているので、あれもこれもと欲張らずに、必要最低限にしておこうと思います。
品目 | 説明 |
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非常食 | 乾パン、保存食用の「リッツ」と「コアラのマーチ」(カセットコンロや固形燃料は、引火が怖いので却下) |
水(2リットル×6本) | 防災用でない、普通のペットボトルでも2年持つのでそれをチョイス |
衣料(下着、靴下、タオル) | えりがヨレヨレになって捨てようか迷っていた服メインで |
ステンレスコップ | 食器棚の肥やしになっていた、誰かの結婚式の引き出物(苦笑) |
小物 | ビニール袋、軍手、ウェットティッシュ、バンドエイド、小銭、ガムテープ、油性ペン、ノート |
他にも挙げればキリがないですが、別に本格的なキャンプをするわけじゃないですしね。車に防災グッズをすべて詰め込むのではなく、家と車とに分散するくらいの気構えでよいのかと。あと、万が一車上荒らしの被害を想定し、個人情報が含まれるモノは一切入れないでおきます。
運びやすいよう、リュックに詰めて完成。では、トランクに入れてみましょう。
自宅の車はコンパクトカーなので、トランクは小さめ。3分の1ほどスペースを食ってしまいましたが、どうしてもスペースが必要なときは降ろせばいいだけだし、これなら日常生活の影響もたいしたことはなさそうです。
最後に倒れてしまわないよう、百均で買ったロープで固定。唯一の欠点は重量増による燃費の悪化ですかね。まあ、背に腹は代えられないので、そこは目をつむってエコ運転に励みます。
最後に、上記に紹介した「地震イツモノート」にあった印象的な言葉を引用します。
防災のためだけにやろうとしても続かない。他の事とあわせて使えるようなものを。僕はアウトドアの生活を想像している。コンロや鍋は、キャンプで簡単な調理ができるように。のこ、つるはしは畑で使えるように。衣類は温泉めぐりをするときに取り換えるようにしている。
「有事に備え、防災グッズを常時自家用車に保管するのだ!」と構えると息切れしてしまいそう。気負わずにマイペースに取り組むのが、防災を日常に溶け込ませるコツなのかもしれませんね。
水や非常食の賞味期限が迫ってきたら、災害が起きなかったことを感謝しつつ、家族で食べるつもりです。
Webサイト | 説明 |
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神奈川県警察(しっかり備えて地震に自信!) | 神奈川県警も「車のトランクは身近な備蓄倉庫」と言っています。 |
静岡県防災用品普及促進協議会 〜生き残るために〜 | 水の保存場所は、直接日の当たらない涼しいところ(車庫の奥・家の出口の近く・涼しい時期には車のトランクなど)数カ所に分散させて置くことがポイントだそうです。 |
防災クマさん | 日本テディベア協会の認定を得た、リビングや枕元に置ける「ぬいぐるみ型防災グッズ」。かわいいし、気負わず防災できますね。車に置いておくのもアリかも。 |
シックス・アパート株式会社 / スキナヒト製作所 所長。1971年生まれ。Covenant College(米国)卒業後、携帯電話キャリアでマーケティングと営業に携わり、2000年にネット業界に転身。旅行予約サイト(現楽天トラベル)で観光旅行コンテンツビジネスを立ち上げ、その後始めた個人ブログがキッカケで、ブログソフトウェアベンダーのシックス・アパートに(現職)。
2010年12月、フツーの男女のフツーの出会いをプロデュースすることに特化した、世界一マジメな恋愛インキュベーション・プロジェクト「スキナヒト製作所(β)」を設立。
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