クラウドサービスのグループウェアだけでSOHO仕事は務まるかSkyDeskでオシゴト(3/3 ページ)

» 2011年09月09日 11時00分 公開
[鳴海淳義,Business Media 誠]
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ワープロ「Writer」も実用レベル

 さっそく執筆にとりかかる。いつもならテキストエディタで書くところだが、ここはせっかくなのでWriterを使ってみることにする。Writerの見た目は一般的なオフィスソフトに近い。上部のメニューは非表示にできるため、原稿執筆に集中できる。動作も軽快で、変換などがもたつくこともない。ちょっとしたメモから長めの文章仕事まで十分実用に耐えるWebアプリケーションだ。

Writerの画面
さまざまなフォント、装飾が使える
変更履歴でバージョン管理が可能

 機能的にもスペルチェックや変更履歴、文字カウントなど基本的なものはもちろん、写真や表の挿入なども一通り可能。文章を書くだけでなく、企画書の作成もこなせるようになっている。

 メールを確認したくなったら、文章を書きかけのまま、メールアプリのボタンをクリックすればいい。その後またWriterに戻っても、先程まで書いていた文書はそのまま表示される。画面を切り替える際、一時的に自動保存できるようだ。ただしブラウザを閉じたり、SkyDeskからログアウトしたりするときにはちゃんと手動で保存しておく必要がある。

 作成したファイルは、グループのメンバーと即共有したい。これには管理アプリ「Docs」を使う。メニューからDocsアプリを起動すると、これまでに作成したファイルが一覧できる。

Docsで作成文書を一覧表示

 共有したいファイルにチェックを入れ、共有先を選ぶ。ここでTさんのIDまたはメールアドレスを入力すると、個人間で共有できる。共有先にグループを選ぶと、メンバー全員と共有できるのだ。ファイルを共有すると自動でアクティビティにフィードが流れるため見落とすことがない。メールに添付する手間もかからず便利だ。オフィス系ファイルを送る際は、容量のみならず、ファイル形式などにも気を遣う。そういった手順をすべて省けるのは快適だ。

文書の共有設定画面
文書を共有したことをアクティビティにて通知

 SkyDeskを一通り使ってみると、個人や少人数グループでのコラボレーションに最適化していることがよく分かる。導入しやすく、メンバー追加も簡単。ブラウザ1つで何でもできるのである。

 今回は利用しなかったが、社内の任意のメンバーではなく、社員全員で利用する最上位のグループ「組織」というものもある。組織では「スーパー管理者」を1人設定でき、所属メンバーに対して利用可能な機能を自由に選択できるようになっている。また、社内告知や社長挨拶のような特定のつぶやきを色付きで表示することで目立たせて、社内の公式情報としても共有できるのだ。このような企業向け機能も多数実装している。

 これから社内システムを導入しようとしている中小企業の担当者であれば、SkyDeskを試してみる価値はあるだろう。ブラウザからアクセスするだけで数分もあれば設定でき、メール、スケジュール、オフィスなどの多様なアプリが利用できる。企業としての権限管理も可能だ。

 個人で仕事をする人にもおすすめしたい。案件ごとにクライアントやプロジェクトメンバーを招待すれば、手軽にコラボレーション環境を構築できる。なにより無料であるというのがありがたい。次回はより高度なCRM系アプリの使い勝手をお伝えする。

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