近松 お米をご飯に変えるための道具が炊飯器なように、デンプンを糖に変えるための道具が酵素で……。
開米 そうそう。
近松 で、糖をアルコールに変えるための道具が酵母である、と。
開米 そうそう。つまり「素材を加工して別なものに変えていく流れ」を1本真っすぐ書いて「それを促進するツール」をその脇に付けてやればいいんですよ
近松 するってえと……こんな感じ?
開米 はい、完成です!
近松 何だこりゃ。簡単だ……!!
開米 だから「同じ種類のものを真っすぐ並べる」これが大原則なんですよ。
近松 おお。なる、なるほど!!
というわけで近松さんのお悩みも無事解決。後は2人でおいしくビールをいただきました。
「同じ種類の情報を真っすぐ並べる」という大原則。これ、単純な割に、というか単純だからこそ応用範囲が広い原則です。実際にこの原則を運用しようとすると、「同じ種類」を見つけるのに意外に時間がかかる場合もあり、結局は読解力を問われることになりますが。何にせよ、原則を意識して場数を踏んでいくとだんだん感覚がつかめていきます。ぜひ、身の回りの「分かりにくい文書」で応用してみてください。
ちなみにこの「同じ種類の情報を真っすぐ並べる」という大原則、私が「文書化能力向上」の企業研修をする際のメインテーマなのです。単純だからこそ広く応用できる大原則、ぜひ実践してください。
また、近松さんのようなご相談も歓迎しております。「改善案のヒントがほしい」という例文があれば遠慮無く開米へお送りください(ask@ideacraft.jp)。今回のような連載での紹介は、許諾をいただいた場合のみ、必要に応じて内容を適宜編集したうえで行います。
なお、当記事についてのご意見ご感想ご質問などは「twitter:@kaimai_mizuhiro」宛でも受け付けております。中には記事では書ききれない情報もあります。物足りなく思った時はぜひ @kaimai_mizuhiro宛に質問を飛ばしてみてください。
著者・開米瑞浩氏が講師となって「アイデア・思考を見える化」をテーマとするセミナーを開催します。
IT技術者の業務経験を通して「読解力・図解力」スキルの再教育の必要性を認識し、2003年からその著述・教育業務を開始。2008年は、「専門知識を教える技術」をメインテーマにして研修・コンサルティングを実施中。近著に『ITの専門知識を素人に教える技』、
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