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» 2011年11月22日 11時00分 UPDATE

防災・防犯ラボ:もしも交通事故の相手が無保険ドライバーだったら (1/3)

自動車事故に遭遇する確率は、地震や火事よりも高いとご存じでしたか? 今回は知るのが怖いけれど、知らないのはもっと怖い自動車保険のお話です。

[シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]
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 自動車事故。地震や火事よりもはるかに身近で、遭遇する確率の高いトラブルです。運転する人はもちろん、そうでなくても歩行者として被害者になる可能性が常にあります。全国の交通事故死者数は毎年減少傾向にはあるものの、それでも年間で5000人弱が交通事故で命を落としています(2010年の年間交通事故死者数は4863人。警察庁発表の交通事故発生状況より)

 最近私の周りで立て続けに起きたのが「任意保険未加入者との事故」。それも、未加入者が加害者であるという最悪のケースです。相手が任意保険に入っていないため、交渉がままならなかったり、失うモノはないとばかりに無視を決め込む輩もいたりと、じつにけしからん事態になっているのです。

 こんな理不尽なことが許されるのか? こっちがいくらマジメに任意保険に加入していても、相手次第でやられ損になってしまうのか? どうすれば危険を回避できるのか? ――分からないことだらけです。そこで今回は、保険のエキスパートで誠ブロガーでもある、しごとにんさんに、その辺りの話を聞いてきました。

しごとにんさんのプロフィール

10年余り生命保険業に所属し、一社専属の大手国内生保から乗合い代理店、保険ショップ運営を経験。現在は業界から距離を置き、俯瞰(ふかん)できる立場で個別相談や執筆活動を行う。また、「保険選びネット」というWebサイトでもコラムを執筆中。

しごとにんさんのブログ:生保のトリセツ(誠ブログ)

誠ブログでのプロフィール:http://blogs.bizmakoto.jp/shigotonin/profile.html


無保険ドライバーと事故ったら、やられ損なのか?

しごとにん 基本的なことからお話すると、自動車保険は自動車損害賠償責任保険(通称:自賠責)任意保険の2つに大別できます。

ナカヤマ 自賠責保険は強制で、それにプラスαで任意保険に加入するのが一般的なパターンですね。

しごとにん そう、法律にのっとって車検を受けている人であれば、自賠責には必ず加入しています。でも任意保険は文字通り任意ですので、入っていなくても別に構わないということになります。

ナカヤマ 自賠責の補償額は3000万円でしたっけ?

しごとにん 上限が被害者1人につき死亡3000万円ですね。過失割合などの条件で額が下がることはあります。

ナカヤマ 任意保険の加入は義務ではないということは、事故の相手が保険未加者だったら、運が悪かったとあきらめるしかないのですか? すごく怖いし、納得ができないのですが。

しごとにん いえ、大丈夫。ちゃんと自衛できます。ご自身で入っている任意保険に人身傷害特約は付いていますか? これがあれば、相手の保険加入状況に関係なく保険金が支払われます。

ナカヤマ つまり、やられ損はないと?

しごとにん そうです。過失割合次第ですが、その割合に応じて自分の加入している保険会社から保険金が出ますから、それを治療費に充てればよいということです。

ナカヤマ (財布の中から自動車保険カードを取り出して……)あ、人身傷害付いてます。

しごとにん ならばそこは大丈夫ですね。車の保険の基礎となる土台は相手への賠償です。これは最低必要です。その上にくるのが自分の身を守る人身傷害特約。で、さらに車両保険で車本体を守る、という優先順位になります。人身傷害特約はオプションですが、こういうケースを想定してどなたも入っておくことをオススメしますね。

特約はケチるな

しごとにん 対人と対物はどうなっていますか?

ナカヤマ ええと……どちらも無制限になっています。

しごとにん ならば問題ありません。3000万円など上限を設けることもできますが、無制限にしておく方がよいでしょう。保険金額は多めに見積もっても年間で数千円しか変わらないので、ケチらないことです。

ナカヤマ それ以外にアドバイスはありますか?

しごとにん やはり、生命保険の加入もしてある方がよいでしょう。というのは自賠責での3千万円はあくまで上限ですので、実際問題として死亡保障としては心もとないかと思います。あと、できれば弁護士特約もあると交渉窓口になってくれるので安心ですね。

ナカヤマ それも入ってます!

しごとにん そこまでカバーしていれば、無保険ドライバーにおびえる必要はないですよ。

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