タスクには単発タスクとリピートタスクがあると書いたが、リピートタスクはさらに2種類に分けられる。具体的には「日付や曜日など期日ベースで繰り返すタスク」と「完了日ベースで繰り返すタスク」の2つだ。
例えば「請求書を発行する」というタスクは基本的に月初に発生するので、前倒しで前月末に処理することは原則としてできない。仮にできたとしても、翌月その日数ぶん処理日が繰り上がるかといえばノーだ。処理が遅れた場合も同様で、発生するのは必ず月初のまま固定である。典型的な「日付や曜日など期日ベースで繰り返すタスク」だ。
一方「ケータイのアドレスを月一回バックアップする」というタスクは、忙しくなりそうなら前倒しで処理しても何ら問題がない。間隔が一定以上開かないために便宜的に「月1回」にしているだけだからだ。この場合、次回のタスク実施日は、今回バックアップした日から起算して1カ月後に繰り上がる。処理が遅れた場合は、逆に繰り下げることになる。つまり「完了日ベースで繰り返すタスク」に相当する。
リピートタスクを処理する場合、この2つを混同させると失敗しやすい。「Remember the Milk」や「Toodledo」などのタスク管理サービスは、この考え方に基づいてリピートタスクが登録できるようになっている。以下はToodledoの例だが、「Repeat from Due Date(期日を基準にリピート)」と「Repeat from Completion Date(完了日を基準にリピート)」のどちらかを選べるようになっている。これを押さえておけば、リピートタスクを効率良く片付けられるようになる。
全てのリピートタスクをToDoサービスに登録し、期日前にメールなどで通知するようにしてしまえば、うっかり忘れることもなくなるし、手帳に毎回リピートタスクを繰り返し記入する作業からも解放される。タスク処理は手帳で十分という人も、単発タスクはともかく、リピートタスクについてはぜひツールを使ってみることをお薦めする。
1つだけ注意したいのが、リピートタスクをどんどん書き出していくと、本来必要でないタスクまでついついリストに加えてしまいかねないことだ。必ずしも自分が行わなくてよいタスク、それほどの頻度で行わなくてもいいタスクを登録してしまい、無駄な処理工数をかけてしまうわけである。登録したリピートタスクは定期的にレビューし、項目自体を削除したり、あるいは自分で処理するのではなく他人に渡すなどの工夫を心掛けたい。
以上、リピートタスクの基本的な考え方を紹介した。次回は、今回の冒頭で述べたような具体的なリピートタスクの例を、さらに細かいケースに分けて紹介する。
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