増税は消費税だけじゃない。大増税時代の税金を理解しよう大増税時代(6/6 ページ)

» 2012年01月30日 10時00分 公開
[奥川浩彦Business Media 誠]
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見送られた増税

 ここまで紹介した税制改革は決定しているものもあるし、これから決定(多分そうなる)、あるいは修正、廃止になるものもある。政府が改革案を提示し、見送りとなっている増税予備軍も幾つか紹介しておこう。

配偶者控除の廃止・見直し

 専業主婦、年収103万円以下の妻(逆もあり)がいると税金が少なくなる控除。

成年扶養控除の廃止・見直し

 23歳から69歳の扶養家族がいると税金が少なくなる控除。

相続税の控除引き下げ

 現在の控除「5000万円+1000万円×相続人数」を、「3000万円+600万円×相続人数」に引き下げる。妻と子供2人で相続する場合、8000万円が4800万円となるため、都会の一等地に住んでいたり、億単位のマンションを複数所持している人でも相続税の対象になるかも。

 これらは近い将来増税される可能性がある。その他にもたばこ税、酒税など増税予備軍は多々あるので要注意だ。

中には減税も

 増税の話ばかりが目立つが、減税となるものもある。例えば自動車の重量税。重量税は新車購入時、車検の時に0.5トンにつき5000円課税する。新車時なら1.5トンの車で3年分の4万5000円、車検時は2年分の3万円。これが一定の燃費と排ガス基準を達成した車種なら半額、そうでない車も新車登録後13年以下なら0.5トン当たり年間900円の減税だ。自動車関連ではエコカー減税が3年延長、エコカー補助金の復活などもある。

 他にも税制が変わる項目は多い。詳しく知りたい人は88ページもある資料だが、財務省の「平成24年度税制改正大綱」を参照するといいだろう。

 次回は、自身の増税額が計算できるように、源泉徴収票の見方などを紹介したい。給与明細に同封していた小さな紙を用意していただきたい。

インフレ時代の確定申告
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