【ショットノート×カードBS法で考えた】運動嫌いの人に、運動習慣を付けさせるには? (後編)アイデア発想実践記(1/2 ページ)

カードBS法をショットノートでやってみたという今回のアイデア発想実践記。後編はブレスト後の2回目アイデア出しです。前編と比較して多くのアイデアが出たのでしょうか?

» 2012年04月03日 11時00分 公開
[シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]

 世の中にあるさまざまな発想メソッドを、実際に試して実験、検証していく本企画。第5回は「カードBS法」です。今回も仮想のお題「運動嫌いの人に、運動習慣を付けさせるには?」に対し、メソッドに従って検証。その結果を、監修役である「アイデアプラント」代表の石井力重さんに評価してもらいます。

 前編では、5分間でひたすらアイデアを出し、カード(今回はショットノートを使用)に記載。それぞれのアイデアを発表していきました。その内容を踏まえて、以下2回目のアイデア出しを行っていきます。

石井力重(いしい・りきえ)さんプロフィール

石井さん近影

 1973年、千葉県生まれ。東北大学大学院理学研究科修士課程卒業。技術系商社から東北大学大学院博士課程(MOT専攻)、独立行政法人のフェローを経て、2009年4月にアイデアプラントを設立。現在は「ブレスター」「智慧カード」などアイデア創出支援ツールの企画開発、企業・団体向けの新事業・新製品開発支援、さまざまな創造技法を紹介するワークショップなど、多彩な活動を展開している。2011年6月には、東北地方のビジネス活性化と震災復興を目指す「Fandroid EAST JAPAN」を設立、同理事長に就任。仙台を拠点に、Androidアプリ開発技術者の育成と能力向上、アプリ関連ビジネスの活性化に尽力している。Webサイトは「石井力重の活動報告」


2回目の方が、1回目よりアイデアを出しやすいという不思議

 1回目のアイデアを発表し尽くすと、間髪いれず2回目セッションに入ります。今度は、既にテーブルに並んだアイデアを眺めつつ、それらをキッカケにもう一度アイデアを練ります。

 2回目のセッションの方が(アイデアが枯渇して)難しいのではと想像する人もいるかもしれません。確かに実際に出た数も2回目の方が少なかったです。ただ、中山としてはセッション1のネタを踏み台にすればよかったので、むしろ楽に感じました。しかも(後述しますが)この回のベストアイデアはセッション2で生まれました。

 2回目の結果は、鷹木さん7個、上口さん5個、中山が5個の計17個でした。

両セッションを通じての結果
  セッション1 セッション2 合計
鷹木 10個 7個 17個
上口 7個 5個 12個
中山 4個 5個 9個
合計 21個 17個 38個

 以下、2回目の結果の一例です。

セッション2の結果
盛り上がったアイデア コメント
合コン感覚のスポーツイベントに参加させる 出会いもあって一石二鳥
ゲームセンターで身体を使った遊びをする Xbox 360のコントローラー「Kinect」的な感じ
皇居の周りを掃除する 良いことをしつつ、カロリー消費
四季に沿ったスポーツで遊ぶ 冬はスキー、春は山登り、夏はスイミングなど
自分の下着姿(首から下のみ、顔写真はナシの匿名式)に対して異性から評価を受けられるソーシャルサイト的な仕組みをつくって無理やり登録する 異性から「いいね!」や「ウエストを絞れば魅力的!」などのコメントを受けるのは、傷つくかもしれないが、強力な動機付けにもなる

 メンバーの中で最も評価が高かったアイデアは、セッション2で出た上記の「下着姿のソーシャル評価サイト」でした。自分の体形を(家族以外の)異性に評価してもらう機会は、日常生活ではまずありません。しかし「やせる、体形を美しく保つ」ことを突き詰めると、異性からどう見られるか(見られたいか)に行きつくはず……という点に着目し、こういうアイデアが出ました。

 「異性による体形の評価」という仕組みを、健康管理(ダイエット、運動習慣)に結び付けて考えることで、従来にはなかった独創的なものが生まれそうな気がします。

 「運動習慣を身に付けるにはどうするか」というテーマから脱線してしまいました。とはいえ、やせることの目的、運動習慣化の目的を見つめ直すという意味では、あながち的外れでもないかなと思います(アダルト要素が強すぎて、実現は厳しいでしょうが……)。

 その他出たアイデアは、以下のショットノートで残したデータをご覧ください。









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