SNS時代にあえてメール!? 情報管理ツールとしてGmailを活用しよう4月から始めるGmail(2/2 ページ)

» 2012年04月05日 11時00分 公開
[まつもとあつし,Business Media 誠]
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Gmailの送受信の「作法」をマスターしておこう

 Gmailを初めて使う時に、皆が戸惑う点がある。Gmailでメールを送受信をする際、一般的なメールソフトと挙動が異なる部分があるのだ。けれども、そこさえ押さえておけば、Gmailの利点をフル活用できる。

 送信メールの作成は画面右上の「作成」ボタンから行う。

 ここまで来ればOutlookなどの一般的なメール作成と操作方法は同様だ。To(宛先)、件名、本文の欄に必要な内容を入力し、送信という赤いボタンを押せば良い。複数の相手にメールを送りたいときは、To欄に半角コンマ「,」で区切ってメールアドレスを入力する。写真などのファイルを添付したい時は[ファイルを添付]と書かれたリンクをクリックすれば、ファイルの選択画面が表示される。

 携帯メールしか使ってこなかった人は、CcとBccの違いもここで押さえておくといいだろう。メールを複数の宛先に送る際、そのメールを必ず読んでほしい、あるいは返事がほしい人のアドレスをToに入れ、Ccには送信したメールの内容を参考にしてほしい人のアドレスを入れることが多い。

 またBccは、ToやCcに宛先を入れた人にはメールアドレスが見えない形で送信される。「これ誰だろう?」と受取人が不審に感じることを避けるため、相手にまだ紹介していない人のアドレスを含めたい場合などに使おう。これらの入力欄は、[Ccを追加][Bccを追加]の各リンクをクリックすると現れる。

 また、ぜひ工夫してもらいたいのが「件名」だ。これまでメールの件名は適当に付けていた人も多いはずだが、Gmailでは件名を元にメールがひとまとまり(スレッド)になるためとても重要となる。

 Gmailではメールの一覧画面からメールをクリックすると、単独のメールだけでなく、同じ件名でやりとりしたメールを上の画像のように表示する。最新のメールが本文を開した状態で表示し、過去のやりとりは差出人と本文の一部だけを畳んで表示する。このように関連するメールがまとまった状態をスレッドと呼ぶ。過去のメールの中身も参照したい場合は、畳まれた部分をクリックすればよい。

 ここでは、「金谷ゼミOBOG会のご案内」という件名でやりとり(送受信)したメールを1つのスレッドととして表示していることが分かるはずだ。従って、件名はできるだけ分かりやすい内容にしておいた方が、後から目的のメールを見つけやすくなる。「お疲れさまです」とか「先ほどの会議の件」ではなく、「○○さんから電話がありました」、「○○検討会議の議事録」と言った具合にできるだけ具体的な件名を付けるよう心掛けよう。

 こうしたGmailの作法に注意しておけば、後はこれまでのメールと同様に送受信を行えばOKだ。メールの相手がGmailを使っていなくても問題ない。返信されてきたメールも「件名」でスレッド化していくからだ。

 もし、やりとりを重ねる内にメールの内容が件名とずれてきた場合は、返信の際、以下の画面の[件名を編集]リンクをクリックして、適切なものに変えて送信すると、以降は別のスレッドとしてまとまっていく。

 これまでのメールは送受信を繰り返すと他のメールの中にバラバラに紛れ込んでしまい、やりとりを後から追うことが難しかった。今回見てきたようにGmailでは「件名」をキーにスレッド化が行われることで、この欠点を克服することに成功しているのだ。メーリングリストでのディスカッションや、取引先とのやりとりを漏れなく追いかけるにはぴったりの機能といえるだろう。

 次回は、こうやって蓄積されていくメールを素早く検索したり、ラベルと呼ばれる目印を付けることで、メールが格段に扱いやすくなるTIPSを紹介していこう。

著者紹介:まつもとあつし

 ジャーナリスト・プロデューサー。ASCII.jpにて「メディア維新を行く」ダ・ヴィンチ電子部にて「電子書籍最前線」連載中。著書に『スマートデバイスが生む商機』(インプレスジャパン)『生き残るメディア死ぬメディア』(アスキー新書)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。DCM(デジタルコンテンツマネジメント)修士。2011年9月28日にスマートフォンやタブレット、Evernoteなどのクラウドサービスを使った読書法についての書籍『スマート読書入門』も発売。


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