スケジュール、ToDo、メモ帳など、手帳に求められる役割の多くはスマートフォンでも実現できる。では、併用する場合はどの役目をどちらに担わせればいいのだろう。アナログとデジタルそれぞれの特徴と必然性から考えてみよう。
スマートフォンと手帳には共通する機能がいくつもある。そして併用するときに誰もが迷うのが、どちらにどの機能を担わせるかだろう。最初に書いてしまえばいろいろなパターンが考えられるし、これが決定版という正解はない。
では、実際にどのように手帳とスマートフォンを使い分ければいいのだろうか。手帳とどう併用するかの判断基準の1つは、アナログとデジタル双方のメリットをどのように享受したいか、にある。
アナログのメリットは、ざっと考えて以下の3つだ。
こういうスタイルのメリットを享受したいなら、やはり便利なのがアナログのツールだろう。さっと取り出して開き、素早く記入できるのはアナログな手帳ならではのメリットである。
簡単に捨てられるのも意外と見逃しがちなメリットだ。デジタルツールで記録したメモは、物理的な実態がないためそのままでは見直す機会も少なく、捨てにくい。その結果、データを検索をした際にノイズ的な情報として引っ掛かる場合がある。
一方、手帳やメモ帳に取ったメモの場合は、開くたびに見直す機会もあり、不要であれば切り取って簡単に捨てられる。その結果、不要な情報をため込まずに済む。
スマートフォンをはじめとするデジタルツールを使うメリットは、いくつもある。Googleカレンダーを使っている人ならば実感していると思うが、社外のメンバーや家族など、複数人でスケジュールを共有、公開できるからだ。
このように記録したデータを複数人で活用したり、編集したい場合はデジタルな手段=スマートフォンが向いている。
とは言っても、メモの手軽さ自体は依然としてアナログな手段に軍配が上がる。実例と言えば、キングジムのスマートフォン連係ノート「SHOTNOTE(ショットノート)」などを活用したスマートフォンとの併用だろう。アナログの手早さを生かしつつ、スマートフォンと併用してクラウド上にメモをアップしたり、共有したりできる。
もはや「手帳だけ」とか「スマートフォンだけ」といった形にこだわることにあまり意味はない。そうではなくて、適材適所的な使い分け、すみ分けをした方が結果として楽なのだ。
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